🔤 コラム | 技術・基礎

Webフォントとは?
選び方と日本語フォントをわかりやすく解説

公開日 2026.06.18最終更新 2026.06.18読了 約17分
Webフォントとは?選び方と日本語フォント
▶ この記事の結論

ホームページのデザインを考えるとき、意外と見落とされがちなのが「フォント(書体)」です。同じ文章でも、書体が変わるだけで受ける印象は大きく変わります。その書体を、どの端末で見ても同じように表示するための技術がWebフォントです。ただし便利な反面、使い方を誤ると表示速度が落ちる、特に日本語は容量が大きい、といった注意点もあります。本記事では、Webフォントの意味と仕組みから、デバイスフォントとの違い、メリット・デメリット、日本語ならではの事情、代表的なサービスの傾向、そして読みやすさとブランドを両立させる選び方までを、中立かつわかりやすく整理します。専門用語はそのつど噛み砕くので、これからホームページを作る方も安心して読み進めてください。

結論:Webフォントは「端末に左右されず同じ書体を出す技術」、使いどころを選ぶ

最初に結論からお伝えします。Webフォントとは、見る人の端末に何が入っているかに関係なく、制作者が選んだ書体をそのまま表示するための技術です。フォントのデータをインターネット経由で読み込むことで、パソコンでもスマートフォンでも、Windowsでもスマホでも、同じ書体・同じ印象でページを見てもらえます。

これは見た目の問題にとどまりません。ブランドの世界観を整えたり、見出しの印象を強めたり、文字を画像にせず「文字データのまま」扱えたりと、デザインと運用の両面に効いてきます。一方で、フォントデータを読み込むぶん、何も考えずに多用すると表示が遅くなるという弱点もあります。とくに日本語は文字数が多く容量が大きいため、ここは特有の注意が必要です。

つまりWebフォントは、「使えば必ず良くなる魔法」ではなく、使いどころと設定しだいで価値が決まる道具です。本記事では、まず仕組みをやさしくほどき、デバイスフォントとの違い、メリットとデメリットを正直に整理します。続いて日本語ならではの容量問題と対策、Google Fontsをはじめとする代表的サービスの傾向を中立に見比べ、最後に読みやすさとブランドを両立させる選び方へ落とし込みます。読み終えるころには、「自社のサイトでは、どこにどう使えばよいか」の見当がつくはずです。なお、本記事の容量や数値は「一般的に〜程度」という目安であり、最新の状況や個別の最適は、実際の制作時に改めてご確認ください。

そもそもWebフォントとは何か——言葉の意味を分解する

「Webフォント」という言葉は、「Web(ウェブ=インターネット)」と「フォント(文字の書体)」を組み合わせたものです。直訳すれば「インターネット上のフォント」。もう少し正確に言うと、サーバー上やネット上に用意されたフォントデータを、ページを表示するときに読み込んで使う仕組みを指します。

ここで「フォント」という言葉も押さえておきましょう。フォントとは、文字の形(デザイン)を一式そろえたデータのことです。同じ「あ」という文字でも、丸みのある書体、角ばった書体、筆で書いたような書体など、見た目はさまざまです。明朝体(線に強弱があり、上品で落ち着いた印象)やゴシック体(線の太さが均一で、力強く読みやすい印象)といった分類を聞いたことがある方も多いでしょう。この「文字の見た目の設計図」がフォントです。

従来のホームページでは、このフォントを見る人の端末にもともと入っているものから選んで表示していました。しかしWebフォントは、フォントそのものをネット経由で取り寄せます。たとえるなら、これまでは「訪問先の家にある食器で料理を出していた」のが、Webフォントでは「自分のこだわりの食器を持参して、どの家でも同じ器で出す」ようなイメージです。器(書体)が揃うことで、料理(文章)の印象も揃う、というわけです。

ポイント:Webフォントの本質は「書体データを持ち込んで、誰が見ても同じ見た目に揃えられること」。だから端末に左右されないのです。

この仕組みのおかげで、制作者は数百〜数千という豊富な書体の中から、サイトの雰囲気に合うものを自由に選べます。しかも文字は「画像」ではなく「文字データ」のままなので、後から修正もしやすく、検索エンジンにも読み取ってもらえます。デザインの自由度と運用のしやすさを同時に手に入れられる——これがWebフォントが広く使われるようになった理由です。

Webフォントの仕組み——ページが表示されるまでの流れ

もう少し具体的に、Webフォントが画面に表示されるまでの裏側を見てみましょう。難しく考える必要はありません。大まかには次のような流れで動いています。

  1. ページを開く:見る人がホームページにアクセスすると、ブラウザ(ページを表示するソフト)が、そのページの設計図にあたるデータを読み込みます。
  2. 使う書体の指示を読む:設計図の中に「この文字はこの書体で表示してください」という指示(CSSという、見た目を整える言語による指定)が書かれています。
  3. フォントデータを取り寄せる:指定された書体がWebフォントだった場合、ブラウザはネット上の保管場所からフォントデータをダウンロードします。
  4. 文字を表示する:取り寄せたフォントを使って、文章が指定どおりの書体で画面に描かれます。

ここで大切なのが、③の「ダウンロード」に少し時間がかかる、という点です。フォントデータが軽ければ一瞬ですが、重いとダウンロードが終わるまで時間がかかります。その間、ブラウザは「文字を表示せずに待つ」か「ひとまず別の書体で表示しておき、後から差し替える」かのどちらかの動きをします。

この一時的な現象には呼び名があります。読み込み中に文字が一瞬見えなくなる状態をFOIT(Flash of Invisible Text=見えない文字の一瞬)、別の書体で表示してから本来の書体に切り替わる状態をFOUT(Flash of Unstyled Text=整っていない文字の一瞬)と呼びます。用語そのものを覚える必要はありませんが、「読み込みの間、見え方が一瞬ぶれることがある」という性質は知っておくと役立ちます。後述するとおり、この見え方は設定である程度コントロールできます。

なお、ここで誤解されがちなのが「Webフォントは遅い」という思い込みです。あるWeb専門メディアでも指摘されていますが、遅さの正体はフォント単体ではなく、ページ全体の読み込みの重さや、画像・プログラムの処理の後にフォントが切り替わるという順序にあることが少なくありません。フォントだけを悪者にせず、ページ全体で軽さを考えるのが正しい向き合い方です。

Webフォントとは?選び方と日本語フォント に関する解説イメージ

デバイスフォントとの違い——速さと統一感のトレードオフ

Webフォントを理解するうえで欠かせないのが、デバイスフォントとの違いです。デバイスフォントとは、見る人の端末(デバイス)にあらかじめインストールされているフォントのこと。「システムフォント」と呼ばれることもあります。Webフォントが登場する前は、ホームページの文字はすべてこのデバイスフォントで表示されていました。

両者の最大の違いは、フォントデータを「どこから持ってくるか」です。デバイスフォントは端末の中にあるものを使い、Webフォントはネット経由で取り寄せます。この違いから、それぞれ得意・不得意が生まれます。

観点Webフォントデバイスフォント
フォントの取得元サーバー・ネット上から読み込む端末に入っているものを使う
表示の速さ読み込むぶん遅くなりうる速い(読み込み不要)
書体の統一誰が見ても同じ書体端末により書体が変わる
選べる書体非常に豊富(数百〜数千)端末に入っているものに限られる
ライセンス利用条件の確認が必要なことも基本的に気にしなくてよい
向いている用途見出し・ロゴ・ブランド表現長い本文・速さ重視の箇所

もう少し具体的に考えてみましょう。たとえばデバイスフォントだけで作ったサイトを、最新のスマートフォンと古いパソコンで見比べると、文字の書体が微妙に(ときに大きく)変わって見えることがあります。制作者が「上品な明朝体で見せたい」と思っても、その書体が端末に入っていなければ、別の書体で代用されてしまうのです。これは、こだわってデザインしたサイトほど痛手になります。

一方で、デバイスフォントには表示が速く、ライセンスを気にしなくてよいという確かな長所があります。読み込むデータがないぶん、ページは軽快に表示されます。だからこそ、現実のサイト制作では「どちらか一方」ではなく、両者を使い分けるのが定石です。印象を左右する見出しやロゴはWebフォントで意図どおりに、長く読ませる本文は軽さを優先する、といった具合に役割を分けるのです。この使い分けの考え方は、後半の「選び方」で詳しく扱います。

Webフォントのメリット——なぜ多くのサイトが採用するのか

Webフォントがこれほど普及したのには、はっきりした理由があります。代表的なメリットを、ホームページを持つ事業者の視点で整理します。

  • どの端末でも同じ書体で表示できる:見る人の環境に左右されず、制作者が意図したとおりの書体に揃います。デザインの一貫性が保てる、最大の利点です。
  • ブランドの印象を表現できる:豊富な書体の中から、業種や雰囲気に合うものを選べます。書体は「無言のメッセージ」。上品さ、親しみやすさ、力強さなどを文字で伝えられます。
  • 文字を「文字データ」のまま扱える:凝った書体を使うために文字を画像にする必要がありません。後から文言を直しやすく、検索エンジンにも内容が伝わります。
  • 拡大しても粗くならない:Webフォントは輪郭を数式で表現する形式のため、大きく表示しても文字のフチがにじみにくく、くっきり表示されます。
  • 修正・更新がしやすい:文字が画像でない以上、文言の変更はテキストを書き換えるだけ。画像の作り直しが要らず、運用の手間が減ります。
  • スマホ対応と相性がよい:画面サイズに応じて文字の大きさを調整しても、書体はそのまま。レスポンシブ(端末に合わせて見た目を変える設計)と無理なく両立します。

とりわけ価値が大きいのは、「書体を統一できること」と「文字データのまま扱えること」の二つです。前者は、サイト全体の印象を整え、ブランドへの信頼感につながります。後者は、文字を画像化していた時代の悩み——「文言を直すたびに画像を作り直す」「画像内の文字は検索に引っかからない」——を一挙に解決します。デザイン性と、検索を意識した運用のしやすさを同時に得られる点が、Webフォントの大きな魅力です。検索対策の全体像についてはSEO対策の基本もあわせてご覧ください。

Webフォントのデメリット——導入前に知っておきたい注意点

良い面ばかりではありません。誠実にお伝えすると、Webフォントには次のような注意点もあります。導入前に理解しておくと、後悔を避けられます。

デメリット内容対処の考え方
表示が遅くなりうるフォントデータを読み込むぶん、ページ表示に時間がかかる場合がある使う書体・太さを絞り、軽量化の設定を行う
日本語は容量が大きい文字数が膨大で、欧文より桁違いにデータが重くなりがち使う文字だけに絞る「サブセット化」を使う
読み込み中に見え方がぶれる書体が切り替わる一瞬、文字が消えたり別書体で出たりする表示の挙動を整える設定で目立たなくする
ライセンスの確認が必要サービスや書体ごとに利用条件・料金が異なることがある商用利用や受託制作での可否を事前に確認する
サービスへの依存外部サービス経由の場合、その状況に表示が左右されうる提供元の信頼性を確認し、代替も意識する

このうち、初心者がいちばん注意したいのが表示速度への影響です。ページの表示が遅いと、見る人は内容を見る前に離脱してしまいがちで、せっかくのデザインも台無しになりかねません。とくに後述するとおり日本語フォントは容量が大きいため、何も対策せずに何種類もの書体・太さを使うと、表示の重さとして跳ね返ってきます。ここは「凝りたい気持ち」と「軽さ」のバランスを取る場面です。

もう一つ見落とされがちなのがライセンス(利用条件)です。Webフォントには無料で使えるものも多い一方、書体やサービスによっては、商用利用に条件があったり、受託制作での扱いに注意が必要だったりします。「無料だと思って使ったら、実は条件があった」という事態を避けるため、利用前に条件を確認する習慣をつけましょう。とはいえ、これらの注意点はいずれも事前の知識と適切な設定で十分に対処できるものです。デメリットを正しく恐れ、正しく備えれば、Webフォントは安心して活用できます。表示速度はスマホ表示とも深く関わるため、スマホ対応(モバイルフレンドリー)もあわせて押さえておくとよいでしょう。

Webフォントとは?選び方と日本語フォント に関する解説イメージ

日本語Webフォントの事情——なぜ容量が大きいのか

Webフォントを語るうえで避けて通れないのが、日本語特有の「容量の大きさ」です。これは日本語サイトを作るうえで非常に重要なので、節を分けて丁寧に説明します。

まず、なぜ日本語フォントは重いのか。理由はシンプルで、文字の種類が圧倒的に多いからです。アルファベットを使う欧文は、大文字・小文字・数字・記号を合わせても、必要な文字数はせいぜい百数十字程度。ところが日本語は、ひらがな・カタカナに加えて漢字があり、日常的に使うものだけでも数千字に及びます。一つの書体を作るのに、欧文の何十倍もの文字を用意しなければならないのです。

項目欧文フォント日本語フォント
必要な文字数百数十字程度数千字以上
データ容量の目安百数十キロバイト程度一つの太さで数メガバイトに達することも
表示速度への影響小さい対策しないと大きくなりやすい

容量の差は、そのまま読み込み時間の差につながります。欧文フォントなら一瞬で読み込めても、日本語フォントは「文字がしばらく表示されない」「とりあえず別の書体で出てから切り替わる」といった現象が起きやすくなります。さらに、太字・細字など複数の太さ(ウエイト)を使えば、そのぶんデータも増えます。日本語サイトでWebフォントを「何も考えずに」使うと、表示の重さに直結しやすいのは、こうした事情によるものです。

では、どう対処するのか。日本語Webフォントを軽くするための、代表的な工夫を紹介します。

  • サブセット化:書体に含まれる膨大な文字のうち、実際に使う文字だけを抜き出して軽いデータを作る方法です。たとえば見出しに使う数十字だけを取り出せば、データは劇的に小さくなります。日本語Webフォントの軽量化では、最も基本かつ効果的な手段です。
  • ダイナミック・サブセッティング:ページ内で実際に使われている文字を自動で判別し、その文字だけを動的に配信する仕組みです。一部の有料サービスが備えており、手作業の手間なく軽量化できます。
  • 使う書体・太さを絞る:そもそも使うWebフォントの数を必要最小限にすれば、読み込むデータ量を抑えられます。「あれもこれも」と欲張らないことが、結果的に速さにつながります。
  • 見え方の挙動を整える:読み込み中の文字の出し方を設定で指定し、見え方のぶれを目立たなくする方法です。文字が完全に消える時間をなくし、まず読める状態を優先する、といった調整ができます。

ここで強調したいのは、「日本語Webフォントは重いから使えない」わけではないということです。上記のような手段が整った現在、適切に軽量化すれば、日本語でも十分に実用的なスピードで表示できます。実際、本文の文字種を整理してサブセット化することで、もとのデータが数十分の一以下にまで小さくなる例も珍しくありません。「重さを理解したうえで、軽くして使う」——これが日本語Webフォントとの正しい付き合い方です。

代表的なWebフォントサービスの傾向——中立に見比べる

Webフォントは、自分でフォントデータを用意して設置することもできますが、多くの場合はWebフォントを提供するサービスを利用します。サービスを使えば、面倒な設置や軽量化の一部を任せられ、手軽に導入できます。ここでは代表的なサービスの「傾向」を、特定のサービスを推すのではなく中立に整理します。

サービス料金の傾向特徴
Google Fonts無料商用利用可。日本語書体も用意され、導入が手軽。世界的に広く使われている
Adobe FontsCreative Cloud契約に付随有名書体を含め書体数が豊富。デザインツール利用者が使いやすい
モリサワ系(TypeSquareなど)有料中心日本語の有名書体が非常に豊富。動的な軽量化に対応するものもある
その他の和文サービス無料・有料さまざま書体の品ぞろえや軽量化の仕組みに各社の特色がある

もっとも広く知られているのがGoogle Fonts(グーグル・フォント)です。無料で商用利用もでき、日本語の書体(読みやすいゴシック体や明朝体など)も用意されているため、最初の選択肢として有力です。導入が手軽で情報も多く、「まずは試してみたい」という事業者にとって入りやすいのが利点です。

デザインソフトを使う方にはAdobe Fonts(アドビ・フォント)もなじみがあります。デザイン関連のサブスクリプション契約に含まれており、有名書体を含む幅広いラインナップから選べます。ただし、契約形態や受託制作での扱いには確認が必要な場合があるため、使う前に条件を見ておくと安心です。

日本語の表現にこだわるなら、モリサワなどの和文に強い有料サービスも選択肢に入ります。長年親しまれてきた日本語書体を豊富に扱い、ページ内で使う文字だけを動的に配信して軽くする仕組みを備えるものもあります。費用はかかりますが、ブランドを書体で表現したい場合には検討の価値があります。

選ぶ視点:料金の有無だけで決めず、「表現したい書体があるか」「日本語の品ぞろえは十分か」「軽量化に対応しているか」「商用・受託で問題なく使えるか」を確認しましょう。

どのサービスにも一長一短があり、「これが唯一の正解」というものはありません。無料のGoogle Fontsで十分に目的を満たせることも多い一方、ブランドの世界観を強く打ち出したいなら有料サービスが合うこともあります。まずは無料で始め、物足りなければ有料を検討する、という段階的な進め方が、費用面でも無理がありません。

Webフォントの選び方——読みやすさとブランドを両立させる

ここからは、具体的な選び方に踏み込みます。Webフォントは種類が膨大で、どれを選べばよいか迷いがちです。そこで、判断に使える視点を整理します。すべてを満たす必要はなく、自社にとって優先度の高い視点から考えるのがコツです。

視点確認するポイント
1. 読みやすさ長い文章でも目が疲れないか。画面でくっきり読めるか
2. ブランドとの相性業種や雰囲気に合うか。伝えたい印象を体現できるか
3. 表示速度への配慮容量は適切か。軽量化に対応しているか
4. 太さや種類の過不足必要な太さがそろい、かつ使いすぎていないか
5. ライセンス・費用商用・受託で使えるか。費用は予算に見合うか

順に補足します。①読みやすさ——これは最優先で考えたい視点です。どんなに格好よい書体でも、本文が読みにくければ意味がありません。一般に、長い本文には線の太さが均一で視認性の高いゴシック体が向き、画面でも疲れにくいとされます。明朝体は上品で落ち着いた印象を与えますが、細い線が画面では見えにくくなることもあるため、本文に使う場合は太さや大きさに配慮します。

②ブランドとの相性——書体は、言葉にしない印象を伝えます。たとえば、やわらかい丸ゴシック体は親しみやすさを、端正な明朝体は信頼感や高級感を、力強い太ゴシック体は活力を感じさせます。自社が「どう見られたいか」を思い描き、その印象に合う書体を選びましょう。業種ごとの雰囲気との相性も意識すると、ちぐはぐになりません。

③表示速度への配慮——前述のとおり、とくに日本語では容量が表示速度に直結します。サブセット化などの軽量化に対応しているか、使う書体が重すぎないかを確認しましょう。速さは見る人の満足度に直結し、ひいては問い合わせや売上にも影響します。

④太さや種類の過不足——見出しと本文で太さを変えるなど、メリハリのために複数の太さを使うことはあります。ただし、太さや書体を増やすほどデータは重くなります。「本当に必要な数か」を見極め、欲張りすぎないことが、デザインと速さの両立につながります。

⑤ライセンス・費用——商用利用や受託制作での可否、料金体系を必ず確認します。無料サービスで足りるならそれでよく、足りない場合に有料を検討する、という順序が現実的です。費用は「書体だけ」でなく、サイト全体の予算の中で位置づけて考えましょう。

最後に、実務でよく使われる賢い折衷案を紹介します。それは、印象を左右する見出しやロゴだけにWebフォントを使い、長い本文は軽さを優先するという方法です。こうすれば、ブランドの世界観はしっかり打ち出しつつ、読み込みの重さは最小限に抑えられます。「全部に凝る」のではなく「効くところに絞る」——これが、読みやすさ・ブランド・速さの三つを両立させる、もっとも現実的な考え方です。

Webフォントとホームページ制作——費用と発注の視点

ここまで仕組みと選び方を見てきましたが、実際にホームページを作る段になると、「Webフォントの設定や軽量化を、自分でやるのは難しそう」と感じる方も多いはずです。最後に、制作・発注の現実的な視点を整理します。

結論から言えば、Webフォントの選定・設定・軽量化は、専門的な配慮が必要な領域です。書体を選ぶだけなら誰でもできますが、日本語の容量を抑えるサブセット化や、読み込み中の見え方の調整、表示速度とのバランス取りには、知識と経験がものを言います。ここを適切に行えるかどうかで、「見た目はよいが重いサイト」と「美しくて速いサイト」が分かれます。

そのため、ホームページ制作を依頼する際は、「Webフォントを含めたデザインと、表示速度の両立に配慮してくれるか」を確認しておくと安心です。制作会社の選び方そのものについては、ホームページ制作会社の選び方で詳しく解説しています。また、そもそもホームページが自社に必要かを整理したい場合はホームページの必要性も参考になります。

費用面では、Webフォント単体で大きな追加料金が発生するというより、制作費全体やデザインの作り込みの一部として考えるのが一般的です。無料のGoogle Fontsを使えばフォント自体の費用はかからず、有料サービスを使う場合はそのぶんの費用が加わります。料金の全体像をつかみたい方は、ホームページ制作費用の相場で内訳を確認しておくと、予算の見通しが立てやすくなります。大切なのは、フォント単体の損得ではなく、「目的に合う見た目と、快適な速さを、納得の費用で実現できるか」という総合的な視点です。

まとめ:Webフォントを正しく理解し、必要な場所に使う

最後に要点を振り返ります。Webフォントとは、見る人の端末に左右されず、制作者が選んだ書体をそのまま表示するための技術です。フォントデータをネット経由で読み込むことで、どの端末でも同じ印象を届けられ、しかも文字を画像化せずデータのまま扱えるため、修正のしやすさや検索エンジンへの伝わりやすさも得られます。

一方で、フォントを読み込むぶん表示が遅くなりうるという弱点があり、とくに日本語は文字数が多く容量が大きいため、注意が必要です。ただしこれは、使う文字だけに絞るサブセット化や、見え方を整える設定、使う書体・太さを絞る工夫によって、十分に対処できます。「重さを理解したうえで、軽くして使う」のが、日本語Webフォントの正しい付き合い方です。

サービスは、無料で手軽なGoogle Fontsをはじめ、書体の豊富な有料サービスまでさまざまです。料金の有無だけで決めず、表現したい書体があるか・日本語の品ぞろえ・軽量化への対応・商用での可否を見て選びましょう。そして選び方の根っこにあるのは、読みやすさ・ブランド・表示速度の三つのバランスです。見出しやロゴには印象的な書体を、本文には軽くて読みやすい設定を——必要な場所に必要なだけ使うのが、もっとも賢い使い方です。

Webフォントは、正しく理解して使えば、ホームページの印象と信頼感を大きく高めてくれる頼もしい道具です。難しく感じる部分は専門家に任せつつ、「どこを目立たせ、どこを軽くするか」という方針だけでも自分なりに持っておくと、納得のいくサイトづくりにつながります。

格安HP屋でできること

私たち格安HP屋(東京都千代田区神保町・2020年創業)は、全国対応でオンライン完結のホームページ制作を行っています。デザインの一環として、サイトの目的や業種に合わせたフォント選びにも配慮し、見た目の美しさと表示速度の両立を意識して制作しています。料金は税込・追加料金なし・修正無制限で、新規25万円/リニューアル30万円/LP8万円(サーバー・ドメインは実費・年1〜2万円程度)。完全オリジナルデザイン・レスポンシブ・SEO基本対策・多言語・問い合わせフォームを標準装備し、最短2週間で公開できます。「ブランドに合った見た目にしたい」「でも重くて遅いサイトは避けたい」という事業者の方に合う形を、無理のない費用でご用意しています。ご相談はメール(info@kakuyasuhp.com・電話受付なし)まで、お気軽にどうぞ。

FAQよくあるご質問

Webフォントとは、結局どういう技術ですか。
Webフォントとは、サーバー上やインターネット上に置かれたフォントデータを、ページを開いたときに読み込んで文字を表示する技術です。従来のホームページは、見る人のパソコンやスマホに最初から入っているフォントを使って表示していたため、端末によって書体が変わってしまうことがありました。Webフォントを使うと、フォントそのものをネット経由で取り寄せて表示するので、どの端末で見ても制作者が意図したとおりの書体で表示できます。書体を「画像」ではなく「文字データ」のまま扱える点も特徴です。
デバイスフォントとは何が違うのですか。
デバイスフォントは、見る人の端末にあらかじめインストールされているフォントを使う方式です。データを読み込む必要がないため表示は速いものの、端末によって入っているフォントが違うので、見る人ごとに書体が変わってしまいます。一方Webフォントは、フォントデータを毎回読み込むぶん表示にわずかな時間がかかりますが、誰が見ても同じ書体に揃います。「速さのデバイスフォント、統一感のWebフォント」と整理すると分かりやすいでしょう。
Webフォントを使うとページが重くなりますか。
使い方しだいです。フォントデータを読み込むぶん、何も対策しなければ表示が遅くなる要因にはなります。とくに日本語フォントは文字数が非常に多く容量が大きいため、影響が出やすいのは事実です。ただし、現在は使う文字だけに絞り込む「サブセット化」や、読み込み中の見え方を整える設定など、軽量化の手段が整っています。使う書体や太さの数を絞り、適切に設定すれば、体感的な遅さはかなり抑えられます。
日本語のWebフォントは、なぜ容量が大きいのですか。
日本語は、ひらがな・カタカナ・漢字と文字の種類が非常に多いためです。漢字は日常的に使うものだけでも数千字あり、アルファベット中心の欧文フォントが百数十キロバイト程度で収まるのに対し、日本語は一つの太さでも数メガバイトに達することがあります。この容量の大きさが、読み込みの遅れにつながりやすい原因です。そのため日本語Webフォントでは、必要な文字だけを抜き出して軽くする工夫が特に重要になります。
Google Fontsなら無料と聞きましたが、それを使えばよいですか。
Google Fontsは無料で商用利用もでき、日本語の書体も用意されているため、有力な選択肢のひとつです。ただし「無料だから常に最適」とは限りません。表現したいブランドの世界観や、本文の読みやすさ、扱える書体の種類によっては、有料サービスのほうが目的に合うこともあります。大切なのは料金の有無ではなく、サイトの目的に合う書体が選べるかです。まずは無料で試し、物足りなければ有料を検討する、という順序が無理がありません。
ホームページ全体にWebフォントを使うべきですか。
必ずしもそうではありません。見出しやロゴなど印象を左右する部分にWebフォントを使い、長い本文は軽さを優先してデバイスフォント(または容量を抑えた設定)にする、という使い分けも有効です。すべてに凝った書体を使うと容量がかさみ、表示が遅くなりかねません。「どこを目立たせ、どこを軽くするか」を決めるのが現実的です。読みやすさと表示速度、ブランド表現のバランスを見ながら、必要な場所に必要なだけ使うのがコツです。
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