この記事の結論
ドメインとサーバーの名義(登録者・契約者)が制作会社のままだと、解約や乗り換えの時、制作会社と連絡が取れなくなった時に、サイトとメールを自分では守れなくなることがあります。まずWhoisと契約書、管理画面で名義を確かめ、違っていれば制作会社に登録者の変更や移管を頼みましょう。これから頼むなら、最初から自社の名義で契約してもらうのがいちばん確実です。
目次9の章+よくある質問
結論|ドメインとサーバーは「自社の名義」と「自分で入れる管理画面」が基本
ドメインとサーバーは自社(自分)の名義で契約し、管理画面にも自分で入れる状態にしておくのが基本で、制作会社に預けきりにしないことが大切です。取得や設定を制作会社に頼むこと自体は、何の問題もありません。気をつけたいのは、名義や管理のアカウントまで制作会社のものになっている場合です。
- 名義が自社なら:頼み先を変えても、ドメイン(サイトのアドレスとメールアドレス)はそのまま使い続けられます。
- 名義が制作会社なら:名義を移すには、今の名義人である制作会社の協力が要ります。連絡が取れなくなると、更新や移管が止まるおそれがあります。
- まずやること:Whois(ドメインの登録情報を調べる仕組み)と契約書、管理画面で、今の名義と有効期限を確かめます。
この記事では、名義とは何か、名義が制作会社だと何が困るのか、確かめ方と変え方、サーバーの契約者の考え方、これから頼む時に決めておくことを、JPRS(.jp を管理する会社)とICANN(.com などのルールを決める団体)の公開情報をもとにまとめました。

名義とは|「誰のものか」と「誰が操作できるか」は別の話
ドメインの名義とは、そのドメインの登録者として登録されている人や会社のことで、そのドメインを誰が持っているかを表します。ただ、実際の手続きには、名義のほかに「どこの会社を通して管理しているか」「どのアカウントでログインするか」も関わってきます。.jp のドメインでは、登録や更新などの申請はすべて指定事業者(ドメインの登録を取り次ぐ会社)を通して行い、JPRSに直接は申し込めない決まりです。
| 確かめること | 意味 | 制作会社のものだと困ること |
|---|---|---|
| ドメインの登録者(名義) | ドメインを持っている人・会社 | 名義を移すのに、制作会社の同意と手続きが要る |
| ドメインを管理しているアカウント | 登録会社の管理画面に入るためのアカウント。更新や設定はここから | 更新や移管の手続きを、自分では始められない |
| サーバーの契約者 | サイトのデータやメールを置く場所の持ち主 | 契約が終わる時に、サイトやメールのデータを引き上げる必要がある |
| 支払いと連絡先 | 更新の費用を払う人と、お知らせのメールが届く先 | 更新の案内が届かず、気づかないうちに期限が過ぎることがある |
たとえば .co.jp のドメインは、日本国内で登記している会社が原則1つだけ登録できるもので、登録者はその会社自身です。それでも、ドメインを管理するアカウントが制作会社のものなら、手続きには制作会社の協力が要ります。「名義は自社だから安心」とは言い切れない、ということです。ドメインのしくみそのものはドメインとは?にまとめています。
名義が制作会社だと困る場面|解約・乗り換え・連絡が取れない時
名義や管理が制作会社のままだと、制作会社との関係が変わった時に、サイトとメールを自分では守れなくなるおそれがあります。困るのは、主に次の3つの場面です。
1. 制作会社との契約をやめる時
保守の契約や月額の契約を終えると、ドメインの更新の手続きや費用の支払いを誰がするのかが、宙に浮きがちです。.jp のドメインの更新は、管理を任せている指定事業者を通して行うので、そこで手続きが止まれば、ドメインが廃止されることもあります。JPRSは、廃止されたドメイン名が関係のない第三者に登録されて悪用されたり、同じメールアドレスを作られて素性を偽ったメールに使われたりするおそれがあると、注意を呼びかけています。
2. ほかの頼み先に乗り換える時
名義を移すには、今の名義人との合意が前提になります。JPRSの規則では、.jp のドメインをほかの人や会社に移す「移転登録」は、登録者と相手の合意があることが条件です。管理する会社を変える時も、今の管理会社から認証コード(本人の申請であることを確かめるための番号)を出してもらう必要があります。制作会社が手続きに協力してくれなければ、乗り換えは進みません。
3. 制作会社と連絡が取れなくなった時
廃業や担当者の退職で連絡がつかなくなると、更新の時期も、管理画面のログイン情報もわからなくなります。JPRSは、どの指定事業者がドメインを管理しているかを、登録者や連絡担当者だと確認できた人にしか知らせていません。名義が自分でなければ、調べることすら難しくなるわけです。
自分の名義か確かめる方法|Whois・契約書・管理画面
名義は、Whoisで公開の情報を見てから、契約書と管理画面で本当の登録者と契約者を確かめる、という順で調べると確実です。Whoisは、ドメインの登録者や有効期限などを、誰でも調べられる仕組みです。
- Whoisで調べる:.jp のドメインはJPRS WHOISで調べます。汎用の .jp なら「登録者名」と「有効期限」、.co.jp なら「組織名」が表示されます。.com などは、ICANNのICANN Lookupで登録情報を調べられます。
- 契約書・請求書を見る:ドメインとサーバーの費用を、誰に払っているか。制作会社からの請求に「ドメイン更新費」などが入っていれば、制作会社が契約者になっている可能性があります。
- 管理画面を確かめる:ドメインを取った会社やサーバー会社の管理画面に、自社のアカウントでログインできるか。登録者の情報、契約者名、有効期限、自動更新の設定、連絡先のメールアドレスを見ます。
- わからなければ制作会社に聞く:「ドメインとサーバーの名義、管理しているアカウント、有効期限を教えてください」と、メールなど記録に残る形で聞いておきます。
Whoisだけで判断しないほうがいい理由もあります。汎用の .jp には、登録者名の代わりにJPRSが決めた文字列を表示する設定があります。.com などでも、ICANN Lookupの案内にあるとおり、公開されない登録情報があります。さらに、登録会社によっては、Whoisに載せる情報を登録会社の名前に置き換える代理公開のサービスもあります。エックスサーバー社のマニュアルは、代理公開を使っても、ICANNの定めで登録者の情報は本人の名義で登録する必要があると説明しています。Whoisに制作会社や登録会社の名前が出ていても、本当の登録者は管理画面で確かめてください。
なお .jp では、登録者の住所など個人に関わる情報はWhoisに載せない扱いになっています(JPRS)。自分の名義にしても、住所まで誰でも見られるわけではありません。ただし、汎用の .jp の「公開連絡窓口」として登録した人は、住所や電話番号も公開されます。
名義が制作会社だった時の変え方|登録者の変更と移管
名義が制作会社だったら、まず制作会社に「登録者を自社に変えたい」と伝え、登録者の変更と、必要なら管理する会社の移管を、順番に進めてもらいます。やりたいことによって手続きの名前と必要なものが違うので、表にまとめました(2026年9月時点の決まり)。
| やりたいこと | .jp(JPRSの決まり) | .com など(ICANNの決まり) |
|---|---|---|
| 登録者(名義)を自社にする | 「移転登録」。今の登録者と相手の合意が前提。汎用の .jp は認証コードも要る | 「登録者の変更」。今の登録会社に申し込み、決められた方法で本人の確認をする |
| 管理する会社(登録会社)を変える | 「指定事業者の変更」。今の管理会社から認証コードを出してもらい、移る先に申し込む | 「移管」。AuthInfoコード(認証コード)が要る。登録会社は、登録者が自分で出せる仕組みがなければ、求められてから5日以内に出す決まり |
| 同じ登録会社の中で、自社のアカウントに移す | 登録会社ごとの手続き(アカウントどうしの譲渡など) | 登録会社ごとの手続き(アカウントどうしの譲渡など) |
手続きを進める前に、次の4つを覚えておいてください。
- 順番に気をつける:.com などでは、登録者の名前や組織名、メールアドレスを変えたあと60日間は、ほかの登録会社へ移せない決まりがあります(変更の前にこの制限を外す選択ができる場合もあります)。移管も考えているなら、手続きの順番を先に登録会社に確かめておきます。
- 日程に余裕を持つ:JPRSのドメイン名の管理指定事業者の変更の案内では、手続きの完了までに数日かかるので、余裕を持って進めるよう書かれています。認証コードの有効期限は、発行の翌日から数えて35日です。ドメインの有効期限の直前は避けましょう。
- ロックを外す:勝手な移管を防ぐロックがかかっている場合は、先に外してもらう必要があります。
- 費用は会社しだい:手続きの料金は登録会社や管理会社によって違います。
制作会社と連絡が取れない時は、Whoisで有効期限を確かめたうえで、自分が登録者や連絡担当者なら、.jp はJPRSに管理している指定事業者を問い合わせられます。登録者が制作会社で連絡もつかない時は、自分だけで名義を動かすのは難しいので、契約書ややり取りの記録を持って、弁護士などの専門家に相談してください。どうしても取り戻せない場合は新しいドメインで作り直す道もありますが、メールアドレスが変わり、前のドメインから転送できないぶん、検索での評価も引き継げません。乗り換えの段取りはホームページ制作会社の乗り換え方に、URLを変える時の注意はホームページのリニューアルにまとめています。
サーバーの契約者も同じ|サイトのデータとメールの置き場所
サーバーの契約者が制作会社だと、サイトのデータやメールが制作会社のアカウントの中にあるので、契約をやめる時には自社名義のサーバーへ引っ越す必要が出てきます。サーバーには、ホームページのファイル、WordPressのデータ、独自ドメインのメールなどが入っています。
サーバーの名義をほかの人や会社に移す手続きは、サーバー会社ごとに違います。たとえばエックスサーバー社のマニュアルでは、第三者に契約を譲る「利用権限譲渡」は、アカウントIDに結びついた契約をすべてまとめて譲る手続きで、サーバーアカウント単位では譲れないとしています。社名が変わった時などに使う「名義変更」は、今の契約者以外への変更には使えません。この決まりだと、制作会社が一つのアカウントでいくつものサーバーを契約している場合、その中の一つだけを譲ってもらうことはできないので、自社の名義で新しく契約して、データを移す形になります。
引っ越しで特に気をつけたいのがメールです。切り替えの順番を先に決めて、メールが止まる時間を作らないようにします。手順はサーバー移転の手順と注意点に、サーバーの選び方はレンタルサーバーの選び方にまとめました。
頼む前に決めておくこと|名義・支払い・ログイン情報
これから制作を頼むなら、見積もりの段階で、ドメインとサーバーの名義・支払い・ログイン情報の受け渡しを決めておくと、あとで困りません。次の表は、そのまま制作会社への質問に使えます。
| 決めること | おすすめの形 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| ドメインの登録者 | 自社(個人事業主なら自分) | 取得したら、Whoisと管理画面で確かめる |
| ドメイン・サーバーのアカウント | 自社名義のアカウントで契約する | ログイン情報を受け取り、自分でも入れるか試す |
| 支払い | 誰が、いつ、どこへ払うのかをはっきりさせる | 見積書や請求書に書いてもらう |
| 連絡先のメールアドレス | 自社の担当者がふだん見るアドレス | 更新のお知らせが自社に届くか |
| 自動更新 | オンにしておく | 有効期限を社内のカレンダーにも書いておく |
| ログインの守り | 推測されにくいパスワードと二要素認証 | パスワードを伝える相手と範囲を決める |
| 契約が終わる時 | サイトのデータを渡してもらえる | 見積書や契約書に書いてあるか |
JPRSも、ドメインの乗っ取りを防ぐために、届け出た連絡先を常に最新にしておくこと、管理サービスからの連絡を必ず確かめること、推測されにくいパスワードや二要素認証を使うことを呼びかけています。サイトの文章やデザインの権利をどうするかは、名義とは別の話なので、ホームページの著作権は誰のもの?もあわせて確かめてください。見積もりの時に聞いておきたいことは、制作会社の選び方と「追加料金なし」の本当の意味にもまとめています。

格安HP屋に頼むと|名義はお客様、取得と設定の代行は実費だけ
格安HP屋では、ドメインとサーバーはお客様の名義で契約し、取得から設定までの代行は実費だけでお引き受けしています。実費は年1〜2万円ほどで、制作費とは別にかかるのはこれだけです。
- 名義はお客様:あとで頼み先を変えることになっても、ドメインもサーバーもお客様の手元に残ります。
- 料金ははじめから決まっている:HP新規制作25万円・HPリニューアル30万円・LP制作8万円で、すべて税込・追加料金なしです。サーバーとドメインの実費のほかに、追加の請求はしません。
- 保守は縛らない:保守は月額0円の都度依頼が基本で、まとめて任せたい方だけ保守管理プラン(月額2万円・税込)を選べます。保守管理プランに最低契約期間はなく、必要な時期だけスポットで頼めます。お知らせやブログは、WordPressでご自身で無料で更新できます。
- テンプレートを使わない、オリジナルのデザイン:一社ずつゼロからデザインし、初稿は実際に動くHTMLのデザインでお見せします。パソコンでもスマートフォンでも開いて、完成に近い形で確かめられます。
今のサイトのドメインが制作会社の名義になっていて、作り直しを考えている方は、まず今の制作会社に名義を移す手続きを頼んでいただくことになります。そのうえでリニューアル(30万円・税込)なら、今のサイトの分析、全ページの移行、URLの転送(リダイレクト)、SEOの引き継ぎまで料金に入っています。どこから手をつければいいかわからない段階のご相談も歓迎です。相談とお見積もりは無料で、打ち合わせはオンラインです。お問い合わせからどうぞ。料金の中身は料金プランで見られます。
まとめ|名義を確かめるなら、困る前の今がいちばん
ドメインとサーバーの名義は、困ってからでは動かしにくいので、何も起きていない今のうちに確かめておくのがいちばん確実です。
- 名義(登録者・契約者)と、管理しているアカウントは別。両方が自社のものか確かめる
- 名義が制作会社だと、解約・乗り換え・連絡が取れない時に、サイトとメールを守りにくい
- 確かめ方はWhois・契約書・管理画面。Whoisには非表示や代理公開があるので、それだけで判断しない
- 変える時は、.jp は移転登録と指定事業者の変更、.com などは登録者の変更と移管。順番と日程に余裕を持つ
- これから頼むなら、見積もりの段階で名義・支払い・ログイン情報を決めておく
更新を忘れて期限が切れた時の対処はドメインの期限切れでどうなる?に、リース契約のホームページで気をつけることはホームページのリース契約は危ない?にまとめています。格安HP屋は、ドメインとサーバーをお客様の名義にしたうえで、新規25万円(税込・追加料金なし)でテンプレートを使わないホームページを作っています。
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