この記事の結論
ホームページのリース契約は、販売店(制作側)・リース会社・利用者の三者がかかわる契約で、途中で解約できず、やめるなら残りのリース料をまとめて払うのが原則です。事業のための契約なので、クーリング・オフも原則として使えません。結んでしまった場合も、慌てて支払いを止めずに書類をそろえて相談窓口へ。サインする前に、総額・期間・終わったあとの扱いを書面で確かめることが、いちばんの対策です。
目次9の章+よくある質問
結論|ホームページのリース契約は「途中でやめられない」前提で考える
ホームページのリース契約はそれだけで違法というわけではありませんが、途中で解約できず総額も高くなりやすいので、中身を知らずに結ぶのは危ない契約です。まず押さえておきたいのは、次の4つです。
- お金を払う相手はリース会社:毎月のリース料を払う相手は、商談をした販売店(制作側)ではなく、申込書に名前のあるリース会社です。制作側と連絡が取れなくなっても、リースの支払いはそのまま残ります。
- 途中解約は原則できない:やめたい時は、残りのリース料か、それに見合う違約金をまとめて払うのが基本です。
- クーリング・オフは原則として使えない:事業のための契約は、特定商取引法のクーリング・オフの対象から外れます。ただし一律ではなく、例外になる場合もあります。
- いちばん大事なのはサインの前:総額、期間、終わったあとの扱い、保守の範囲、ドメインの名義を、書面で確かめてから決めます。
この記事では、リース会社の業界団体である公益社団法人リース事業協会の資料と、消費者庁による特定商取引法の解説をもとに、しくみ、勧誘の言葉、結んでしまった時の相談先、契約前のチェック表を順番にまとめました。リースをすすめられて迷っている方も、すでに契約してしまった方も、自分に関係するところから読んでみてください。

ホームページのリース契約のしくみ|誰と何を約束しているのか
ホームページのリース契約には販売店(制作側)・リース会社・利用者の三者がかかわり、利用者はリース会社に毎月のリース料を払い続けます。リース事業協会のリース契約の特徴によると、リースは、利用者が選んだ物件をリース会社が販売店から買い、それを利用者に貸す取引です。利用者とリース会社の「リース契約」と、リース会社と販売店の「売買契約」は、別々の契約になっています。
| かかわる人 | していること | 利用者から見ると |
|---|---|---|
| 販売店(制作側) | 商談をして、物件を納める。サイトの更新などは、別に結ぶ保守の契約で行う | 商談の相手。保守の契約を結べば、その相手でもある |
| リース会社 | 販売店から物件を買い、利用者に貸す。物件の代金はリースの始めに販売店へ全額払う | リース契約の相手で、毎月のリース料の支払い先 |
| 利用者(事業者) | 物件を使い、リース期間中はリース料を払い続ける | 申込書に名前を書き、印を押す本人 |
小口のリースでは、利用者がリース会社の人と直接会うことは原則なく、商談は販売店と進めると、リース事業協会のパンフレットにも書かれています。目の前の担当者と話して決めたつもりでも、お金を払う契約の相手は、申込書に名前のあるリース会社です。
経済産業省と中小企業庁も「ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから」というチラシ(2011年8月)で注意を呼びかけていて、リース事業協会のパンフレットでも、小口リースの対象の例に「ホームページソフト」が挙がっています。自分の契約で何を借りることになっているのか、申込書の「リース物件名」は必ず確かめてください。
総額は「月額×回数」で出す
リース料には、物件の価格のほか、金利、固定資産税、保険料、リース会社の管理費や利益が入っていて、その合計をリース期間の月数で割ったものが毎月の支払いになります(リース事業協会の説明)。月々の金額が小さく見えても、払い終わるまでの総額は別の話です。たとえば月2万円を60回なら120万円、月3万円を72回なら216万円になります(どちらも計算の例です)。
同じ中身を一括で頼んだらいくらになるのか、並べてみると判断しやすくなります。制作費の目安はホームページ制作費用の相場にまとめています。
解約できない理由|制作側がいなくなっても支払いは残る
リース会社は始めに物件の代金を販売店へまとめて払い、それを毎月のリース料で回収するしくみなので、途中で解約できないのが原則です。リース事業協会の説明では、リース期間中の解約は基本的に禁止されていて、双方の合意で解約する場合も、残りのリース料か、それに見合う違約金を一括で払うことになっています。
このしくみから、ホームページのリースでは次のようなことが起こりえます。
- リース会社は、更新も修正もしない:リース会社は物件の保守や点検をしません。サイトの更新や修正をしてもらえるかどうかは、販売店と別に結ぶ保守の契約しだいです。
- 販売店と連絡が取れなくなっても、リース料は止まらない:販売店はリースの始めに代金を受け取っています。販売店が廃業したり、更新をしてくれなくなったりしても、リース会社との契約はそれとは別に続きます。
- 期間が終わっても、自分のものにはならない:物件の所有権はリース会社にあります。期間が終われば返すか、再リースで使い続けるかを選ぶのが基本です。
- 物件に問題があっても、リース会社は責任を負わない:品質などに問題があった時は販売店に求めることになり、リース会社はその請求に協力する、という形です。
もう一つ気をつけたいのが「物件借受証」です。これは、届いた物件が契約どおりかを利用者が確かめてリース会社に出す書類で、リース会社がこれを受け取ると引き渡しが済んだことになり、通常は借受証に書かれた日からリースが始まります。納品された中身を確かめる前に、借受証への署名や押印を求められても、応じないでください。
勧誘の言葉と、その裏で確かめたいこと
「初期費用0円」「月々これだけ」といった言葉自体が悪いわけではありませんが、聞いたら総額と契約の相手、解約の条件を必ず確かめてください。リース事業協会のパンフレットでも、販売店のセールストークがもとになったトラブルが起きているとして、例をあげて注意を呼びかけています。ホームページのリースの勧誘で出てきそうな言い方と、確かめたいことを表にしました。
| こんな言い方をされたら | 気をつけたいところ | 確かめること |
|---|---|---|
| 「初期費用0円で作れます」 | 最初の支払いがないぶん、毎月の支払いが長く続く | 月額×回数の総額、リース期間、契約の相手の名前 |
| 「期間中は更新も修正も無料です」 | リース会社は保守をしない。約束が守られるかは販売店との保守の契約しだい | 保守の範囲・回数・期間が書面に書かれているか |
| 「今のリースの残りは、こちらで払います」 | 新しい契約をしても、今までのリースの残りはなくならない | 見積書に残りの金額が書かれているか。誰がどう払うのか |
| 「パソコン(タブレット)を差し上げます」 | リース会社が出すものではなく、リース契約とは関係がない | もらう物と、リースの物件・金額との関係 |
| 「検索で上位に表示させます」 | Googleは、検索の一番上に載ることは誰にも保証できないとしている | 具体的に何をするのか。成果が出なかった時の扱い |
| 「今日決めてくれたら、この金額で」 | ほかと比べる時間をなくす言い方 | 申込書を持ち帰り、ほかの見積もりと比べる |
表の2つ目から4つ目は、リース事業協会のパンフレットが、電話機なども含めた小口リース全体の例としてあげている注意を、ホームページに当てはめたものです。同じパンフレットには、リースだと偽って、ローンやクレジットの契約を結ばせるケースもあると書かれています。申込書の題名と、契約の相手の名前は必ず見てください。
検索順位の話は、Google検索セントラルの「SEO 業者の利用を検討する」に、掲載順位を保証すると言う業者には注意が必要だと書かれています(2026年9月時点)。検索で見つけてもらうための基本は、中小企業のためのSEO基礎ガイドにまとめました。
クーリング・オフは使える?|事業のための契約は原則として対象外
事業のために結んだリース契約は、特定商取引法のクーリング・オフの対象から外れるのが原則ですが、中身によっては例外になることもあります。特定商取引法の第26条は、申込みをした人が「営業のために若しくは営業として」結ぶ契約には、訪問販売や電話勧誘販売などのルールを当てはめないと定めています。リース事業協会のパンフレットも、事業者どうしの取引にはクーリング・オフが適用されないので、契約書を結ぶ前にしっかり内容を確かめるよう書いています。
ただし、消費者庁の特定商取引に関する法律・解説(令和7年6月1日時点版)は、この決まりは契約の目的や中身が営業のためかどうかで判断するもので、相手が事業者や法人だからといって一律に外すものではない、と説明しています。たとえば事業者の名前で契約していても、実際には主に個人や家庭で使うためのものなら、原則として法律が当てはまる。実質的に廃業している、事業の実態がほとんどない小さな事業者の場合は、当てはまる可能性が高い、とも書かれています。
つまり「事業者だから、もう何もできない」と決めつける必要はありません。とはいえ、自分の契約が例外に当たるかどうかは、契約の中身や勧誘のされ方を見て判断されるものです。個別の判断は、次の章の相談窓口や弁護士など、専門家に聞いてください。
結んでしまった時の相談先と、動く順番
契約してしまった時は、支払いを自分の判断で止めずに、書類をそろえてリース会社と相談窓口へ早めに相談するのが先です。リース事業協会の説明では、リース料を払わないなどの契約違反は、契約を解除される理由になります。話がこじれる前に、次の順番で動いてください。
- 書類をそろえる:リースの申込書(契約書)の控え、見積書、物件借受証の控え、パンフレット、担当者の名刺、メールやメモなどのやり取りの記録。
- 契約の相手を確かめる:申込書に書かれたリース会社の名前と連絡先、リース物件名、月額、リース期間。
- 「説明と違う」ところを書き出す:いつ、誰に、何と言われたか。約束された更新や保守がされていないなら、その記録も残します。
- リース会社に申し出る:リース事業協会の自主規制規則では、会員のリース会社は苦情を受けたら中身を調べ、販売店に解消のための対応を求めることになっています。
- 相談窓口に電話する:そろえた書類を手元に置いて、下の窓口に相談します。
相談できる窓口には、次のようなところがあります(2026年9月時点)。
- リース事業協会「リース相談窓口」:03-3595-2801(平日10:00〜12:00/13:00〜16:00、電話のみ)。リースの相談を受けて、問題解決の参考になる助言をしてくれます。会員のリース会社ごとの相談窓口も、協会の小口リース対応のページから探せます。
- 消費者ホットライン「188」:近くの消費生活センターなどを案内してくれる番号です。消費生活センターは消費者からの相談を受ける窓口なので、事業の契約をどこまで扱えるかは窓口しだいです。個人事業主で、前の章の例外に当たりそうな場合は、まず相談できるか聞いてみてください。
- 弁護士:日本弁護士連合会の中小企業向けの予約窓口「ひまわりほっとダイヤル」(0570-001-240)では、地域の弁護士会を通じて弁護士との面談を予約できます(受付は平日10:00〜12:00/13:00〜16:00)。初回30分の相談は、一部の地域を除いて無料です。
- 商工会議所・商工会、よろず支援拠点:地元の経営の相談先です。商工会議所の経営相談は、その地域で事業をしている人なら法人・個人を問わず原則無料で、よろず支援拠点は国が設けた無料の経営相談所です。
ドメインやサーバーが販売店の名義のままだと、あとでサイトを作り直す時に手間がかかることがあります。自分の名義か確かめる方法はドメイン・サーバーの名義は誰?にまとめました。
契約する前のチェック表|サインの前にこれだけは確かめる
サインの前に、契約の相手・総額・期間・途中解約の条件・保守の範囲・終わったあとの扱いなどを、書面でひとつずつ確かめてください。リース事業協会も、見積書などの書面で、物件の中身や解約の条件、リース料を十分に確かめてから契約するよう呼びかけています。
| 確かめること | どこで見るか | 見るポイント |
|---|---|---|
| 契約の相手 | 申込書(契約書) | リース会社の名前。ローンやクレジットの契約になっていないか |
| 総額 | 申込書・見積書 | 月額×回数でいくらか。別にかかるお金はないか |
| リース期間 | 申込書 | 何年・何回払いか。サイトを作り直したくなりそうな時期と比べて長すぎないか |
| リース物件名 | 申込書・見積書 | 何を借りる契約なのか。物件の名前・数量・金額 |
| 途中解約の条件 | 契約書の条項 | やめる時にいくら払うのか |
| 保守の範囲 | 販売店との保守の契約書 | 更新や修正を何回まで、何をしてくれるのか。書面になっているか |
| 終わったあとの扱い | 契約書・保守の契約書 | 返すのか再リースか。サイトのデータとドメインはどうなるのか |
| ドメイン・サーバーの名義 | 見積書・管理画面 | 自分の名義で取ってもらえるか |
あわせて、次のことも覚えておくと安心です。
- その場で決めない:申込書は持ち帰って、ほかの頼み方の見積もりと比べます。比べ方は失敗しない制作会社の選び方と見積書の見方をどうぞ。
- 確認の電話では、わからないことをそのまま言う:リース事業協会のパンフレットによると、申込みのあと、リース会社から電話で契約の中身などを確かめる連絡があります。協会の自主規制規則でも、その電話で申込書や見積書の中身、販売店とのやり取りの様子を確かめることが決められています。説明と違う、よくわからないと感じたら、その電話で正直に伝えてください。
- 物件借受証は、納品を確かめてから出す:借受証を出すと引き渡しが済んだ扱いになり、通常はそこからリース料の支払いが始まります。
- 月額制とも比べてみる:リースではない月額制のホームページもあります。5年の総額での比べ方は月額制ホームページと買い切りの比較にまとめました。
見積もりの外でかかるお金の見落としについては、「追加料金なし」の本当の意味もあわせて読んでみてください。

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まとめ|リースの提案は「総額」と「やめられるか」で判断する
ホームページのリース契約は、途中でやめられない前提で、総額と期間、終わったあとの扱いを書面で確かめてから判断するのが安全です。
- リース料を払う相手はリース会社。販売店とは別の契約なので、制作側がいなくなっても支払いは残る
- 途中解約は原則できず、やめる時は残りのリース料をまとめて払う
- 事業の契約はクーリング・オフの対象外が原則。ただし一律ではなく、例外になる場合もある
- 結んでしまったら、支払いを止めずに書類をそろえ、リース会社とリース相談窓口などに相談する
- サインの前に、総額・期間・保守の範囲・終わったあとの扱い・ドメインの名義を確かめる
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