この記事の結論
ホームページの見積書は、合計金額を比べる前に「何が入っていて、何が入っていないか」を読むものです。ディレクション費やCMS構築費といった項目の意味がわかると、高いか安いかではなく、必要な作業にお金を払っているかで判断できるようになります。わからない項目は、契約の前に遠慮なく聞いてかまいません。
目次9の章+よくある質問
結論|見積書は「合計」より「中身」と「前提」を読む
ホームページの見積書は、合計金額より先に、何の作業が入っていて何が入っていないかと、備考に書かれた前提を読むのが基本です。同じ「ホームページ制作」という名前でも、会社によって見積もりに入れる作業の範囲はかなり違います。原稿づくりや写真の用意まで入っている見積もりと、「原稿・写真はご支給」が前提の見積もりを、合計金額だけで比べても意味がありません。
見積書を受け取ったら、まず次の3つを押さえてください。
- 項目の意味:ディレクション費、設計費、デザイン費、コーディング費など、名前だけではわかりにくい行が、それぞれ何の作業なのか
- 入っていないもの:修正の回数、原稿や写真、公開後の対応、毎年かかる費用、消費税など、見積もりの外に出ているもの
- 前提と条件:備考や但し書きにある「修正は2回まで」「原稿はご支給」のような約束、有効期限、支払いの時期
この記事では、見積書を読む順番、よく出てくる項目の意味、「一式」の読み方、契約前に聞いておきたい質問をまとめました。総額の目安そのものはホームページ制作費用の相場に書いたので、ここでは「手元に届いた見積書をどう読むか」に絞ります。

見積書を読む順番|合計・明細・備考・日付の4か所
見積書は、合計金額と税の表示、明細、備考、有効期限と支払い条件の4か所を、この順番で見ると読み落としが減ります。上から何となく眺めるだけだと、いちばん大事な備考を読み飛ばしてしまいがちです。
- 合計金額と税の表示:「税込」か「税抜」か、「別途消費税」と書かれていないか。サーバー代など毎年かかる費用が、合計に入っているのか、別に書かれているのかも見ます。
- 明細(内訳):項目ごとに、数量・単位・単価・金額が書かれているか。「一式」とだけ書かれた行がどれくらいあるか。
- 備考・前提条件:原稿や写真を誰が用意するか、修正は何回までか、追加料金がかかるのはどんなときか、どの端末やブラウザで表示を確かめるか。字が小さくても、ここがいちばん大事です。
- 有効期限・支払い条件・納期:この金額がいつまで有効か、いつ・どうやって払うか(着手金はあるか)、いつごろ公開できるか。
慣れないうちは、明細の金額より備考のほうに時間をかけてください。見積もりどうしの金額の差は、単価の差よりも「どこまでやるか」という前提の違いから生まれていることがよくあります。支払いの時期や着手金の考え方は、ホームページ制作費の支払い|前払い・分割・納品時の違いでくわしく書いています。
よくある項目の意味|ディレクション費からサーバー代まで
見積書によく出てくる項目は、進行の管理、設計、デザイン、組み立て、仕組み、中身、公開後の費用に分けて見ると、何にお金を払うのかがはっきりします。項目の名前は会社ごとに少しずつ違うので、表の「よくある書き方」も参考にしてください。
| 項目(よくある書き方) | 何の作業か | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| ディレクション費(進行管理費・プロジェクト管理費) | 打ち合わせ、スケジュールの管理、作る人への指示、仕上がりの確認など、制作全体をまとめる作業 | 打ち合わせの回数、誰が窓口になるか |
| 企画・設計費(構成案・ワイヤーフレーム) | どのページに何を載せるかを決め、ページの中の配置を図にする作業 | 作るページの一覧(サイトマップ)が付いているか |
| デザイン費(トップページ・下層ページ) | 見た目をつくる作業。トップと、それ以外のページ(下層ページ)で分けて書かれることが多い | テンプレートを使うのか、オリジナルか。最初に何案出るか |
| コーディング費(実装費・HTML/CSS) | デザインを、ブラウザで表示できる形(HTMLなど)に組み立てる作業 | ページ数と単価。どのページが何ページ分か |
| レスポンシブ対応費(スマホ対応) | 画面の幅に合わせて、スマートフォンでも見やすく表示させる作業 | コーディング費に含まれるのか、別の料金なのか |
| CMS構築費(WordPress導入など) | お知らせやブログを、自分で更新できる仕組みをつくる作業 | どのページを自分で更新できるか。使い方の説明が付くか |
| フォーム設置費 | お問い合わせフォームをつくる作業 | 自動返信、迷惑メール対策、通知先の設定まで入るか |
| SEO設定費(内部対策) | ページの題名や説明文、サイトマップなど、検索エンジンに内容を正しく伝えるための基本の設定 | 公開時の設定だけか、毎月の作業か |
| 原稿作成費・撮影費・素材費 | 文章を書く、写真を撮る、有料の写真やイラストを買う費用 | 自分で用意する前提になっていないか |
| サーバー・ドメイン費 | サイトを置く場所と、インターネット上の住所の費用。毎年かかる | 誰の名義で契約するか。実費か、管理費が上乗せされているか |
| 保守・運用費 | 公開後の更新作業、ソフトの更新、バックアップ、不具合への対応など | 月額か都度か、必須か任意か、何が何回分含まれるか |
SEO設定費については、「検索で1位にします」のような約束が書かれていないかも見ておいてください。Googleの公式の案内(SEO 業者の利用を検討する)にも、Googleで一番上に掲載されることは誰にも保証できない、とはっきり書かれています。サーバーとドメインのしくみはレンタルサーバーの選び方とドメインとは?で説明しています。
表の中で、いちばん「何に払っているのかわからない」と言われやすいのがディレクション費です。
ディレクション費とは
ディレクション費は、ホームページ制作全体の段取りと管理にかかる費用で、家を建てるときの現場監督の仕事にあたります。打ち合わせと決まったことの記録、スケジュールの管理、デザイナーやエンジニアへの指示、原稿や写真の受け取りと整理、仕上がりの確認、公開の段取りなどが入ります。形に残る作業ではないので見えにくいのですが、ここが手薄だと「伝えたことが反映されていない」「いつ終わるのかわからない」ということが起こりやすくなります。
金額の出し方は会社によって違い、制作費の合計に対する割合で出すところもあれば、かかる日数で出すところもあります。どちらが正しいということはないので、「打ち合わせは何回分入っていますか」「窓口はどなたですか」「進み具合はどうやって共有してもらえますか」と、中身を聞いてみてください。少人数の事務所や個人では、ディレクション費という行が無く、ほかの作業の金額に含まれていることもあります。
「一式」と「数量×単価」の読み方
「一式」は作業をまとめて1つの金額にした書き方で、それ自体は悪くありませんが、中身が書かれていないとほかの見積もりと比べようがありません。「ホームページ制作 一式」の1行だけなら、何ページ作るのか、スマホ対応や更新の仕組みが入っているのかを、文章で書き足してもらいましょう。たとえば「トップページと下層5ページ、スマホ対応とお知らせの更新機能を含む、制作中の修正は回数無制限」と書かれていれば、一式でも十分に比べられます。
明細が「数量×単価」で書かれている場合は、単位を見ます。よく使われる単位は次のとおりです。
- ページ:ページの数で数える。「下層ページ デザイン 5ページ×単価◯円」のように書かれる
- 人日(にんにち):1人が1日働く量。ディレクションや設計、プログラムの作業でよく使われる
- 式:「一式」と同じで、まとめて1つ
- 月・年:保守やサーバーなど、続けて払う費用
ページ単位の見積もりなら、ページを増やすほど金額も増えます。作るページの一覧(サイトマップ)が付いているか、お知らせやブログの記事のように公開後に自分で増やすページを数に入れているかを確かめておくと、あとで「ページが足りない」「思ったより高くなった」を防げます。何ページあればいいかはホームページは何ページ必要?ページ数の目安と費用にまとめました。
もう1つ、同じ作業が二重に入っていないかも見ておきたいところです。「レスポンシブ対応費」と「スマホ用デザイン費」、「SEO設定費」と「SEO対策(月額)」のように、名前が違っても中身が重なっていることがあります。「諸経費」「管理費」のように中身がわからない行も、何の費用なのかを聞いてかまいません。
見積もりに入っていないことが多いもの|修正・原稿・写真・公開後
見積書でいちばん見落としやすいのは、書かれている項目より、書かれていない作業と費用のほうです。次の6つは見積もりの外に出ていることがあるので、「入っている」「別料金」「自分で用意する」のどれなのかを1つずつ確かめてください。
| 外に出やすいもの | よくある扱い | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 修正 | 「修正は2回まで」など回数や段階が決まっていて、超えると追加料金になる | 何回まで、どの段階(デザイン・組み上げたあと)まで金額に入っているかを聞く |
| 原稿(文章) | お客様が用意する前提(「ご支給」)で、書いてもらうと別料金 | 誰が用意する前提か、整えてもらう場合はいくらかを聞く |
| 写真・イラスト | 手持ちの写真を使う前提。撮影や有料素材の購入は別 | 素材を買う費用は誰が持つか、使ってよい範囲(ライセンス)を誰が確かめるかを聞く |
| 公開後の対応 | 公開した時点で作業は終わり。そのあとの修正は保守契約か、都度の見積もり | 公開後、何日間は無料で直してもらえるか、その後の目安の金額を聞く |
| 毎年かかる費用 | サーバー・ドメインは制作費とは別で、2年目からの金額が書かれていない | 毎年、何にいくらかかるか、誰の名義で契約するかを聞く |
| 消費税 | 「別途消費税」として、合計に入っていない | 合計が税込か税抜かを確かめ、税込に直して比べる |
修正の扱いは、あとでいちばん揉めやすいところです。どこからが追加料金になりやすいかはホームページ制作の修正は何回まで?で、よくある追加費用の全体は「追加料金なし」の本当の意味で整理しています。また、できあがったデザインやデータを、あとで別の会社に直してもらえるか(著作権やデータの引き渡し)も、見積もりの段階で聞いておきたい点です。考え方はホームページの著作権は誰のもの?をどうぞ。
税込か税抜か|見積書は税抜で書かれていることもある
見積書の金額は税抜で書かれていることもあるので、合計の近くに「税込」「税抜」「別途消費税」のどれが書いてあるかを必ず確かめてください。
お店の値札や広告のように、事業者が消費者に向けて前もって示す価格は、税込で表示する決まり(総額表示)があります。一方で、国税庁のタックスアンサー(No.6902「総額表示」の義務付け)によると、見積書・契約書・請求書などは、総額表示の義務の対象になりません。見積書が税抜で書かれていても、それだけで不誠実というわけではないので、比べる側で税込か税抜かをそろえる必要があります。
消費税の標準税率は10%です(国税庁 タックスアンサー No.6303)。税抜25万円の見積もりは税込27万5,000円になり、税込25万円の見積もりとは2万5,000円の差があります。何社かの見積もりを並べるときは、すべて税込に直してから比べてください。
あわせて、続けてかかる費用の単位もそろえます。サーバー代が「月額」、ドメイン代が「年額」、保守が「月額」と書かれていたら、1年分に直して足してみると、公開後に毎年いくらかかるのかが見えてきます。公開後の費用の目安はホームページの維持費・保守費用の相場に書きました。
見積書を受け取ったら聞きたい質問|契約前のチェック表
見積書でわからない項目や書かれていない条件は、契約の前にメールで質問して、答えを文章で残しておくのがいちばん確実です。聞き方に遠慮はいりません。質問への答え方そのものが、その会社と長く付き合えるかを知る手がかりにもなります。そのまま使える質問を並べておきます。
- 「一式」になっている項目に、何が含まれるかを文章で教えてください。
- この見積もりで作るページの一覧(サイトマップ)はありますか。
- ディレクション費には、打ち合わせ何回分と、どんな作業が含まれますか。
- デザインはテンプレートを使いますか、オリジナルですか。最初のデザインはどんな形(画像、実際に動くページなど)で見せてもらえますか。
- 修正は、どの段階まで・何回まで、この金額に入っていますか。
- 合計は税込ですか。2年目から毎年かかる費用は、何にいくらですか。
- ドメインとサーバーは、誰の名義で契約しますか。
- 支払いはいつ、どんな方法ですか。途中でやめた場合は、いくらかかりますか。
- 作業の途中で何かを足したくなったら、どうやって金額を決めますか。
- この見積もりの有効期限はいつまでですか。
よくある読み違いは、「安いほうを選んだら原稿づくりが別料金だった」「一式にスマホ対応が入っていなかった」「保守の月額契約が必須だった」というものです。どれも、備考を読むか、書かれていない部分を質問すれば、契約の前にわかります。
「妥当な金額か」は3つの目で見る
見積もりが高いのか安いのかを、金額だけで判断するのは難しいものです。僕らは、次の3つで考えるのが現実的だと思っています。
- 要らない作業が入っていないか:自分で用意できる原稿や、今は要らない機能が入っていれば、外して金額を下げられることがあります
- 要る作業が抜けていないか:安く見えても、スマホ対応や更新の仕組み、公開後の修正が別料金なら、最後には高くつきます
- 説明の筋が通っているか:質問したときに、項目の中身と金額の理由を、わかる言葉で答えてもらえるか
何社かの見積もりを比べるなら、最初に同じ条件で頼むことが前提になります。頼み方と比べ方はホームページ制作の相見積もり|取り方・比べ方・断り方に、会社選び全体の考え方は失敗しない格安ホームページ制作会社の選び方に書いています。

格安HP屋に頼むと|見積書は税込・追加料金なしで、条件まで書く
格安HP屋の見積もりは、料金が最初から決まっているので、合計は税込の決まった金額になり、そこから追加料金はかかりません。ホームページの新規制作が25万円、リニューアルが30万円、LP(1枚で完結する宣伝用のページ)が8万円で、すべて税込です。ページ数や機能の数で金額は変わらないので、「下層ページ×◯ページ」のような数量の計算はありません。
そのぶん明細はシンプルですが、この記事で「入っていないことが多い」と書いたものが僕らの場合どうなるのかは、見積書に書いてお渡しします。税込の金額と追加料金が無いこと、別にかかる費用、修正の扱い、支払いとキャンセルの条件です。
- 別にかかる費用:サーバー・ドメインの実費(年1〜2万円ほど)だけです。名義はお客様で、取得から設定までの代行も実費のみで引き受けます。
- 修正:制作中の修正は回数無制限で、追加料金はかかりません。納品後30日間(リニューアルは60日間)は無償でサポートし、その後は都度お見積り(文字の差し替えなど簡単な修正は1件1,000円〜、デザイン変更やページ追加は1万円〜が目安)です。
- 支払い:納品時に一括(公開後14日以内)です。着手金や分割払いはありません。銀行振込かクレジットカード(VISA・Mastercard・JCB・American Express)でお支払いいただけます。
- キャンセル:公開(納品)前なら、費用は一切かかりません。
公開後の保守は、月額0円で必要なときに都度ご依頼いただくのが基本です。まとめて任せたい方には、保守管理プラン(月額2万円・税込)もあります。保守管理プランに最低契約期間はなく、必要な時期だけスポットで頼めます。
進め方は、お問い合わせのあと30分ほど聞き取りをして、サイトマップ(作るページの一覧)とお見積りをお出しします。何ページ作るのかが見積もりの段階でわかるので、「一式の中身がわからない」ということにはなりません。そのあと、トップページのデザインを2案ご提案します。
デザインはテンプレートを使わず、一社ずつゼロから作る完全オリジナルです。初稿は画像やラフではなく、パソコンやスマートフォンで実際に開いて触れるHTMLのデザインでお見せします。見積書の「デザイン」が実際にどんな形になるのかを、完成に近い形で確かめられるので、話が早く、行き違いも少なくなります。遠方の方でも、お送りするURLを開くだけです。
相談もお見積もりも無料です。ほかの会社と比べるための見積もりでもかまいません。料金の一覧は料金プラン、これまでに作ったサイトは制作事例でご覧いただけます。
まとめ|わからない項目は、契約の前に聞いていい
ホームページの見積書は、合計金額を比べる前に中身と前提を読むことで、はじめて高いか安いかを判断できるようになります。
- 読む順番は、合計と税の表示、明細、備考、有効期限と支払い条件
- ディレクション費は制作全体の段取りと管理の費用。打ち合わせの回数や窓口など、中身を聞く
- 「一式」は中身を文章で書いてもらう。数量×単価なら、単位とページの一覧を確かめる
- 修正・原稿・写真・公開後・毎年の費用・消費税が、見積もりの外に出ていないか確かめる
- 見積書は税抜のこともある。比べるときは税込にそろえる
わからない項目を聞くのは、失礼なことではありません。答えを文章でもらっておけば、あとで「言った・言わない」にならずに済みます。格安HP屋は、新規25万円・リニューアル30万円・LP8万円(すべて税込・追加料金なし)で、テンプレートを使わないオリジナルのホームページを作っています。ほかの会社の見積もりと比べるために、僕らの見積もりを取っていただくのも歓迎です。お問い合わせからお気軽にどうぞ。
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