この記事の結論
IT導入補助金は、2026年から「デジタル化・AI導入補助金」という名前になりました。公式サイトのよくある質問では、ホームページ制作(ECサイト制作を含む)は補助の対象外とされています。ホームページを補助金で作りたいなら、持続化補助金や市区町村の補助金を調べるのが近道です。
目次8の章+よくある質問
結論|ホームページ制作は対象外。ECサイトの制作も含まれない
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)では、ホームページ制作はECサイト制作も含めて補助の対象外だと、公式のよくある質問に書かれています。
「IT導入補助金でホームページが作れる」という話を聞いたことがある方もいると思います。2026年の制度について確かめると、公式サイトのよくある質問(通常枠)は、ホームページ制作は補助対象かという問いに、ECサイト制作も含めて対象外だと答えています。インボイス枠のよくある質問も同じ答えです(どちらも2026年6月3日更新の版)。
この補助金は、会計や受発注、顧客対応などの業務ソフトを入れて、仕事の効率を上げるための制度です。ホームページで集客したい、という目的とは作りが違います。この記事では、制度のしくみ、ホームページ制作が入らない決まり、補助金を名目にした勧誘への注意、そしてホームページに使いやすい制度を順に書いていきます。補助金全体の考え方はホームページ制作と補助金にまとめています。

2026年から「デジタル化・AI導入補助金」に|名前と中身のあらまし
IT導入補助金は、2026年の公募から「デジタル化・AI導入補助金」という名前になり、公式サイトでも「旧:IT導入補助金」と書かれています。
事業の名前は「中小企業デジタル化・AI導入支援事業」で、独立行政法人中小企業基盤整備機構と中小企業庁の監督のもと、事務局が運営しています。公式サイトの制度概要では、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的に、業務効率化やDXに向けたITツール(ソフトウェアやサービスなど)の導入を支援する補助金、と説明されています。
2026年は、3月30日から交付申請の受付が始まり、締切を何回かに分けて審査しています。これからの締切は、公式サイトの「事業スケジュール」で確かめてください。申請の枠は、通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数者連携デジタル化・AI導入枠に分かれています。名前が変わっても、ホームページ制作を目的にした制度ではない点は、次の章で見るしくみからもわかります。
しくみ|登録されたITツールを、登録された支援事業者から導入する
この補助金は、事務局に登録されたITツールを、登録された「IT導入支援事業者」と組んで導入する場合に使える、という決まりになっています。
ITツールも、それを提供する事業者も、先に事務局の審査を受けて登録されている必要があります(複数者連携の枠を除く)。申請する事業者は、IT導入支援事業者と共同で申請を進めます。2026年の公募要領(通常枠)から、主な決まりを表にしました。
| 項目 | 通常枠の内容 |
|---|---|
| 対象になる経費 | 登録されたITツールの導入費用。ソフトウェア(使用料は最大2年分)、オプション、役務(導入のコンサルティング・導入設定・保守サポートなど) |
| 補助率 | 2分の1以内(賃金について一定の条件を満たす場合は3分の2以内) |
| 補助額 | 5万円〜150万円未満(業務プロセス1つ以上)、150万円〜450万円以下(4つ以上) |
| 対象外の主な経費 | 補助金の申請や報告の代行費、リース・レンタル契約のITツール、中古品、交付決定前に買ったITツールなど |
| 申請に必要なもの | GビズIDプライム、SECURITY ACTION(情報セキュリティ対策の自己宣言)など |
「業務プロセス」は、顧客対応・販売支援、決済・債権債務、供給・在庫・物流、会計・財務、総務・人事・給与など、ソフトで効率化する仕事の範囲のことです。通常枠では、この業務プロセスを1つ以上含むソフトウェアを選ぶ必要があります。
流れは、IT導入支援事業者に相談してITツールを選ぶ、申請マイページを開いて交付申請を出す、交付決定を受ける、契約・導入・支払いをする、実績報告を出す、補助金の額が確定して交付される、の順です。交付決定の前に契約や発注をしたものは対象外で、支払いは原則として銀行振込かクレジットカードの1回払い、支払う口座は補助事業者のものに限る、と決められています。
何を入れるか決まっていないときの相談先
どの業務をどう効率化するか、まだ決まっていない段階なら、中小機構の「IT経営サポートセンター」に相談する方法があります。公式の案内では、IT化の悩みを専門家がオンラインで、何回でも無料で聞き、特定のITツールや事業者に偏らない立場で助言する、とされています。2026年8月28日の公募要領の改訂では、この窓口の利用が加点の項目にも加わりました(第6回公募回から)。登録されたITツールは、公式サイトの「ITツール検索」で探せます。先に自社の困りごとを整理してから、ツールや事業者を選ぶ順番のほうが、勧められるままに決めるより失敗しにくいと思います。
ホームページ制作が入らない決まり|ITツール登録要領を読む
ITツールの登録の決まりでは、広告宣伝に類するものや、一から作り込む開発、ホームページと同じような仕組みのものは、登録の対象外とされています。
よくある質問は理由までは書いていませんが、ITツールを登録するときの決まり(ITツール登録要領)を読むと、ホームページ制作が入らない作りになっていることがわかります。ソフトウェアとして登録の要件を満たしていても、たとえば次のものは登録の対象外です。
- 広告宣伝に類するものや、広告宣伝の費用を含むもの
- 製品として完成しておらず、スクラッチ開発(一から作る開発)を伴うソフトウェア
- ホームページ制作やサイト制作などの制作ツールで、追加開発の費用を含むもの
- ホームページ制作ツールやブログ作成システムで作った簡易なアプリケーションや、ホームページと同じような仕組みのもの
- 業務の効率化ではなく、自社の商品やサービスに付加価値を加えることが目的のもの
一方で、同じ登録要領には、すでに完成していて追加開発の費用が含まれない制作ツールや、分析・演算・制御などのプログラムは登録の対象になりうる、とも書かれています。ホームページそのものは対象外でも、ホームページと一緒に使う業務ソフトの中には、対象になりうるものがある、ということです。
| 対象になりうるもの(登録されたITツールの場合) | 対象外のもの |
|---|---|
| 会計・受発注・決済などの業務ソフト | ホームページ制作、ECサイト制作 |
| 店舗の側で予約を管理するソフト(予約受付台帳) | お客様が予約する画面を新しく作る費用(スクラッチ開発) |
| 顧客情報を販促やアフターケアに使うソフト(CRM) | 顧客情報を持って表示するだけの機能 |
| ソフトとセットの導入設定・研修・保守サポート | 補助金の申請・報告の代行費、リース・レンタル契約 |
予約の例でいうと、店舗の側で予約を管理する仕組みは業務ソフトとして補助の対象になりえますが、お客様が見る予約ページをホームページに作る費用は、この補助金では出ません。予約機能の付け方の選択肢はホームページに予約機能を付ける方法で書いています。
「補助金でホームページが実質無料」の勧誘に注意
公式サイトは「キャッシュバック」や「実質無料」をうたう勧誘について、不正行為の可能性があるとして、はっきり注意を呼びかけています。
公式サイトの「不正行為にご注意ください」では、次のような行為を不正の例としてあげ、交付決定の取消しや補助金の返還請求、IT導入支援事業者の登録取消しを行うとしています。
- ITツールを実質無償で提供したり、減額したりする販売(あとから返金される、紹介料やコンサル料の名目でお金を受け取る、など)
- 補助の対象者以外が、申請の手続きを代わりに行うこと(GビズIDを他人に共有して、申請マイページの手続きをさせる、など)
- ITツールが実際には導入されていない、研修などが実際には行われていないこと
- 同じ内容で、国のほかの補助金や助成金も受け取ること
公募要領でも、補助事業者の自己負担を減らしたり無償にしたりする売り方(キャッシュバックを含む)は、補助金の交付の目的に反する行為として扱う、と書かれています。ホームページ制作がそもそも対象外であることもふまえると、「補助金を使えばホームページが実質無料」という話は、まず疑ってかかるのが安全です。
こうした勧誘を受けたら、その場で決めず、次の点を確かめてください。
- 勧められているものは、公式サイトの「ITツール検索」に出てくる、登録されたITツールか
- 自己負担は実際にいくらか。あとから返金や紹介料が入る、という話がないか
- GビズIDやパスワードを渡すように言われていないか
- ホームページ制作の費用が、別の名目で見積もりに入っていないか
迷ったら、公式サイトに書かれている事務局のコールセンターに問い合わせるのが確実です。電話やメールでの営業の見分け方はホームページの営業電話の見分け方、よくある追加費用の話は「追加料金なし」の本当の意味にまとめています。
ホームページに使いやすい制度|持続化補助金と市区町村の補助金
ホームページの制作費に使いやすいのは、ウェブサイト関連費が対象になる持続化補助金と、市区町村などが独自に設けている補助金です。
| 制度 | ホームページ制作 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金) | 対象外(ECサイト制作も含む) | 登録された業務ソフトの導入のための制度 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 「ウェブサイト関連費」として対象になりうる | 第20回公募では、それだけでは申請できず、補助金の額は30万円(税込)まで。交付決定前の発注は対象外 |
| 市区町村などの補助金 | 制度によって対象になる | 地域の事業者に限る、作る前の申請が条件、先着順など、自治体ごとに違う |
持続化補助金は、小規模事業者が経営計画にそって販路を広げる取組を支援する制度で、ホームページの制作費はウェブサイト関連費に入ります。締切や細かい決まりは持続化補助金でホームページを作るに、市区町村の制度の探し方は市区町村のホームページ補助金の探し方にまとめました。
ネットショップを作りたい場合も、考え方は同じです。デジタル化・AI導入補助金ではECサイトの制作費は出ないので、持続化補助金や自治体の制度を当たることになります。ネットショップの作り方はネットショップ・ECサイトの作り方で書いています。制作費そのものの相場はホームページ制作費用の相場が参考になります。
ホームページと業務ソフトを分けて考える
予約で動く美容室や整体院を例にすると、店舗の側で予約を管理するソフトはデジタル化・AI導入補助金の対象になりうる業務ソフトで、お客様が見るホームページは、計画の中身しだいで持続化補助金のウェブサイト関連費の対象になりうるもの、というように分けて考えられます。ただし、同じ内容で国の補助金を重ねて受け取ることはできません。どちらの制度も交付決定の前には発注できないので、経費が重ならないように分けたうえで、日程も含めてそれぞれの事務局や商工会・商工会議所に先に確かめてください。

格安HP屋に頼むと|持続化補助金などの見積書は無料でお出しします
格安HP屋では、持続化補助金などでホームページを作るときに使う見積書を、無料でお出ししています。
料金は、HP新規制作が25万円、HPリニューアルが30万円、LP制作が8万円で、すべて税込・追加料金なしです。ページ数や機能の数で金額は変わりません。見積もりの金額があとから増えないので、補助金の計画に書いた金額と、実際にお支払いいただく金額がずれにくいはずです。別にかかるのは、サーバーとドメインの実費(年1〜2万円ほど。名義はお客様)だけです。
デザインはテンプレートを使わず、一社ずつゼロからオリジナルで作ります。初稿は、画像やラフではなく、実際に動くHTMLのデザインでお見せするので、パソコンやスマートフォンで開いて仕上がりを確かめられます。予約・多言語・資料ダウンロードなども同じ料金の中で考えます(外部の予約サービスなどの利用料は、そのサービスへのお支払いです)。
お支払いは納品時の一括(公開後14日以内)で、着手金はありません。銀行振込かクレジットカードでお支払いいただけます。補助金の申請の代行はしていません。補助金を使うかどうかを決める前の、見積もりだけのご相談も歓迎です。料金の詳細は料金プラン、これまでに作ったサイトは制作事例でご覧いただけます。
まとめ|ホームページは別の制度で、業務ソフトはこの補助金で
デジタル化・AI導入補助金ではホームページ制作はECサイトも含めて対象外なので、ホームページは持続化補助金や自治体の制度で考えるのが基本です。
- IT導入補助金は、2026年から「デジタル化・AI導入補助金」という名前になった
- 公式のよくある質問(通常枠・インボイス枠)は、ホームページ制作(ECサイト制作を含む)を補助対象外としている
- 対象は、事務局に登録されたITツールを、登録されたIT導入支援事業者と組んで導入する費用
- 店舗の側で予約を管理するソフトなど、業務ソフトは対象になりうるが、お客様向けの画面を新しく作る費用は対象外
- 「キャッシュバック」「実質無料」をうたう勧誘は、公式サイトが不正行為の可能性として注意している
- ホームページには、持続化補助金(ウェブサイト関連費)や市区町村の補助金が使いやすい
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