この記事の結論
ネットで見つけた写真やイラストは、許可なく使えないと考えるのが基本です。写真には撮った人の著作権があり、写っている人には肖像権があります。使う前に「誰が撮ったか(描いたか)」「写っている人は了承しているか」「規約で使い方が決まっていないか」の3つを確かめるだけで、トラブルはぐっと防ぎやすくなります。
目次8の章+よくある質問
結論|ネットで見つけた画像は、許可なく使えない前提で
ネットで見つけた写真やイラストは、撮った人や描いた人に著作権があるので、許可なく使えないと考えて準備するのが基本です。
著作権法では、写真は「写真の著作物」として例に挙がっています(第10条)。ホームページに載せることは複製や公衆送信にあたり、原則として著作権を持つ人の許しが要ります。画像検索で出てきた写真や、ほかのお店のブログの写真も同じです。そのうえで、写っている人の肖像権も気にかける必要があります。使う前に確かめたいのは、次の3つです。
- 誰が撮ったか(描いたか):自分や社員か、カメラマンか、素材サイトか。持ち主がわからない画像は使わない
- 写っている人は了承しているか:スタッフやお客様、通りがかりの人の顔がわかるなら、掲載の了承をもらう
- 規約で使い方が決まっていないか:素材サイトの写真は、商用利用、クレジット表記、加工、点数などの条件を読む
この記事は、文化庁の解説と著作権法の条文、素材サイトの公式の規約(いずれも2026年9月時点)をもとに書きました。僕ら格安HP屋はホームページを作る側で、法律の専門家ではないので、実際にトラブルになっている場合や、判断に迷う使い方は、弁護士など専門家に確かめてください。

3つの権利の違い|著作権・肖像権・パブリシティ権
写真に関わる権利は、撮った人の「著作権」、写っている人の「肖像権」、有名人の「パブリシティ権」の3つに分けて考えると、整理しやすくなります。
| 権利 | 誰の権利か | よりどころ | ホームページで気をつける場面 |
|---|---|---|---|
| 著作権 | 撮った人・描いた人(社員が仕事で撮れば会社のこともある) | 著作権法 | ネットの画像を使う、素材を規約の外で使う、カメラマンの写真を約束以外に使う |
| 肖像権 | 写っている人 | 法律の条文はなく、判例で確立された権利 | スタッフ、お客様、イベントの参加者、通行人の顔が写った写真 |
| パブリシティ権 | 芸能人やスポーツ選手など、名前や姿に人を引きつける力がある人 | 法律の条文はなく、判例で確立された権利 | 有名人の写真や名前を宣伝に使う |
文化庁の令和8年度著作権テキストでは、肖像権を「自己の氏名や肖像をみだりに他人に公開されない権利で、プライバシー権の一種」と説明しています。そして、日本には肖像権やパブリシティ権を定めた法律はなく、どちらも判例によって確立された権利だとしています。条文がないぶん、「ここまでなら大丈夫」という線がはっきりしないので、顔がわかる写真は本人の了承をもらって使う、と決めておくのが安全です。
もう一つ、本人がわかる顔写真は、個人情報にもあたりえます。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、個人に関する情報に顔画像や映像が含まれ、本人が判別できる映像情報は個人情報にあたる例として挙げています。スタッフやお客様の写真を載せるなら、プライバシーポリシーとあわせて扱いを考えておきましょう。
場面ごとの注意|自分で撮った写真・人の写真・カメラマン・ロゴ
同じ写真でも、自分で撮ったのか、人が写っているのか、カメラマンに頼んだのか、ロゴや商品が写っているのかで、確かめることが変わります。
自分や社員が撮った写真
自分で撮った写真の著作権は自分にあります。社員が会社の仕事として撮った写真は、条件を満たせば会社が著作者になります(著作権法第15条)。気をつけたいのは、写っている「ほかのもの」です。背景に小さく写り込んだポスターなどは、条件を満たせば利用できる決まり(第30条の2)がありますが、他人の絵画やキャラクターが主役のように写っている写真は、この決まりの外になりえます。お店の外観を撮るときに、通りがかりの人の顔がはっきり写っていれば、ぼかすか撮り直すほうが安心です。
スタッフやお客様の写真
スタッフやお客様の写真を載せるときは、本人の了承をもらいます。口頭だけでなく、メールや書面で「どの写真を」「どこに(ホームページ、SNS、チラシなど)」「いつまで」載せるかを残しておくと、あとで行き違いが起きにくくなります。スタッフなら退職したあとの扱いも決めておき、お子さんが写る写真は保護者の了承をもらうようにしましょう。お客様の声に写真を添えるときの考え方は、お客様の声・導入事例の作り方でも書いています。
お客様がSNSに投稿した写真
お客様がSNSに投稿してくれたお店や商品の写真も、撮ったのはお客様なので、著作権はそのお客様にあります。うれしい投稿でも、そのままホームページに転載するのではなく、投稿した人に連絡して、載せてよいかを確かめてからにしましょう。了承をもらったら、どの写真をどこに載せるかを、メッセージなど記録に残る形で残しておきます。写真にほかの人が写っていれば、その人の肖像権にも気を配ります。
イベントや店内の写真
イベントや店内の様子を撮るときは、参加しているお客様が写り込みやすくなります。撮影の前に「ホームページやSNSに載せることがあります」と伝え、写りたくない人がいれば外す、顔がわかる写真は本人に確かめてから使う、という段取りにしておくと、あとで困りません。
カメラマンに撮ってもらった写真
プロのカメラマンに撮ってもらった写真は、特に約束しない限り、著作権はカメラマンにあります。ホームページ以外(チラシ、SNS、採用の資料など)にも使うのか、トリミングや色の調整をしてよいか、撮影者の名前を出すかを、頼む前に決めておきましょう。加工のしかたによっては、作品を意に反して変えられない権利(同一性保持権)にも関わるので、どこまで手を入れてよいかも一緒に話しておくと安心です。権利の決め方はホームページの著作権は誰のもの?で詳しく書いています。
ロゴや商品、有名人
他社のロゴや商標が目立つように写った写真は、商用のサイトで使うと、その会社と関係があるように見えることがあります。ある素材サイトの規約でも、企業のロゴや商標が写り込んだ素材は、ぼかしやトリミングなどの加工をすすめています。メーカーのホームページにある商品写真を勝手に使うのも避け、使ってよい画像があるかをメーカーに確かめてください。有名人の写真や名前を宣伝に使うのは、パブリシティ権の問題になりえます。
素材の規約で見るところ|商用利用・クレジット・加工・禁止の使い方
素材サイトの写真やイラストは、無料でも有料でも、規約で決められた範囲で使わせてもらうものなので、ダウンロードする前に規約を読むのが決まりごとです。
無料の素材も、著作権がなくなっているわけではありません。有料の素材も、多くは「ロイヤリティフリー」と呼ばれる使用許諾で、著作権そのものを買うわけではありません。規約で見るところと、実際の規約の例(2026年9月時点)をまとめました。
| 見るところ | なぜ見るか | 規約の例(2026年9月時点) |
|---|---|---|
| 商用利用できるか | 会社やお店のサイトは商用にあたることが多い | いらすとや:個人・法人、商用・非商用を問わず、規約の範囲で無料で使える |
| クレジット表記が要るか | 要るのに書かないと規約違反になる | ぱくたそ:著作権表示(クレジット表記)が必要なものがある |
| 加工してよいか | トリミングや文字入れ、合成も加工にあたる | いらすとや:規約の範囲で自由に加工できるが、加工しても著作権は移らない |
| 点数・部数の制限 | たくさん使うと有料になることがある | いらすとや:素材を21点以上使った商用デザインは有償。Adobe Stock:通常ライセンスは50万部まで |
| 禁止の使い方 | 知らずに違反しやすい | 素材のイメージを損なう使い方、素材そのものの再配布や販売、商標登録、人物素材のなりすましなどを禁じる例がある |
| 人物写真の許諾 | 写っている人の肖像権の問題が残ることがある | モデルリリース(肖像権使用の許諾)のある素材とない素材が混ざっているサイトや、許諾を保証しないとしているサイトがある |
| ライセンスの名義 | 制作会社が買った素材を、お客様が使い続けられるか | Adobe Stock:通常ライセンスは顧客または雇用主に譲渡できる(複数には、それぞれ購入が必要) |
規約は、あとから変わることがあります。いらすとやの規約にも、予告なく改変する場合があると書かれています。ダウンロードした日と、そのときの規約の画面を控えておくと、あとで確かめたいときに役立ちます。写真素材そのものの選び方は写真・画像素材の選び方を見てください。
無断使用を指摘されたら|まず確かめて、使っていたなら止める
無断使用を指摘されたら、慌ててお金を払ったり無視したりせず、まず事実を確かめ、本当に使っていたならすぐに公開を止めるのが先です。
- 中身を確かめる:どの画像のことか、相手が本当に権利を持つ人か(撮影者本人か、代理の人か)、どんな根拠で言っているかを確認します。
- 自分の記録を見る:その画像をどこから手に入れたか、ライセンスを買った記録や規約の控え、カメラマンとのやりとりを探します。
- 使っていたなら、すぐに止める:ページから外すか、別の画像に差し替えます。著作権を持つ人は、侵害の停止を求めることができます(著作権法第112条)。
- 記録に残る形でやりとりする:電話だけで済ませず、メールなど記録に残る形で連絡します。金額を求められたら、その根拠を確かめます。
- 専門家に相談する:請求の額に納得できない、相手が誰かわからない、話がこじれた、というときは、早めに弁護士に相談します。制作会社が用意した画像なら、制作会社にも出どころを確かめてもらいます。
画像を外しても、それまでに使っていたことへの損害賠償の話は残ることがあります。著作権法には、損害の額を推定する決まり(第114条)があり、刑事罰(第119条。10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金、または両方)も定められています。多くの場合は告訴がなければ起訴されない親告罪ですが(第123条)、軽く考えてよい話ではありません。
記録を残す|素材の一覧表で、あとから困らない
写真やイラストの権利で困らないいちばんの方法は、使う前に確かめたことを、一覧表にして残しておくことです。
ホームページの画像は、公開から何年もたつと、どこから持ってきたかを誰も覚えていない、ということが起きがちです。リニューアルや制作会社の乗り換えのときに慌てないよう、次の項目を表計算ソフトなどにまとめておきましょう。
- 画像のファイル名と、載せているページ
- 出どころ(自社で撮影、カメラマン名、素材サイト名と素材の番号)
- ライセンスの種類と名義、購入日やダウンロードした日
- クレジット表記が要るかどうか、使ってよい範囲(ホームページだけか、印刷物もよいか)
- 写っている人の了承の有無と、了承をもらった日・範囲
原稿や写真をこれから集める方は、ホームページ制作で準備するものもあわせて読んでみてください。写真が足りないときの考え方も書いています。

格安HP屋に頼むと|写真は素材をそろえる段階で、権利も一緒に確かめる
格安HP屋では、写真やイラストは、原稿と一緒に素材をそろえる段階で、出どころと使ってよい範囲も一緒に確かめます。
写真は、お客様にご用意いただいたものを使います。自分たちで撮った写真でも、カメラマンに頼んだ写真でも、素材サイトの写真でもかまいません。そのかわり、いただいた写真がどこから来たものか、人が写っていれば了承をもらっているか、素材サイトのものなら規約の条件は何かを、素材をそろえる段階でお聞きします。
デザインはテンプレートを使わない完全オリジナルで、初稿は画像ではなく、実際に動くHTMLのデザインでお見せします。写真がパソコンとスマートフォンでどう見えるかを実物で確かめられ、制作中の修正は回数無制限・追加料金なしなので、「この写真は権利が心配だから差し替えたい」というときも、気兼ねなく言ってください。料金はHP新規制作が25万円(税込)で、ページ数で金額は変わりません。
まとめ|「誰の写真か」「誰が写っているか」「規約はどうか」
ホームページの写真は、撮った人の著作権と、写っている人の肖像権の両方を確かめてから使うのが基本です。
- ネットで見つけた画像は、許可なく使えない前提で考える
- 肖像権とパブリシティ権は、法律の条文ではなく判例で確立された権利。顔がわかる写真は本人の了承をもらう
- スタッフやお客様の写真は、載せる場所・期間・退職後の扱いまで決めて、記録に残す
- 素材サイトの写真は、商用利用・クレジット・加工・点数・禁止の使い方を規約で確かめる
- 指摘されたら、事実を確かめ、使っていたならすぐに止め、必要なら弁護士に相談する
権利の考え方は2026年9月時点の文化庁の解説と条文、各サイトの規約にもとづいています。個別の判断は、弁護士など専門家に確かめてください。格安HP屋では、HP新規制作25万円(税込)・追加料金なしで、写真の出どころも素材をそろえる段階から一緒に確かめながら、オリジナルのデザインを初稿から動くHTMLでお見せしています。
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