この記事の結論
PHPのバージョン(版)は、レンタルサーバーの管理画面か、WordPressの「サイトヘルス」で確かめられます。8.1以前はすでにサポートが終わっていて、2026年10月の重大な脆弱性でも新しい版としての更新が出ませんでした。8.2も、2026年12月31日でサポートが終わります。この記事では、版ごとのサポート期限の早見表、確かめ方、上げる前に確かめることを、PHP公式とサーバー会社の案内をもとにまとめます。
目次9の章+よくある質問
結論|管理画面で確かめて、8.1以前なら移行を
PHPの版は、サーバーの管理画面かWordPressのサイトヘルスで確かめられます。8.1以前なら、サポートが長く残る8.3以上への移行を考えます。

PHPの版は、家の柱のようなものです。古い柱ほど傷みが進み、直してくれる人もいなくなります。新しい柱に替えるには少し手間がかかりますが、そのぶん長く安心して使えます。
2026年10月21日には、PHPの重大な脆弱性2件を直す修正版が出ました。修正版が出たのは8.2〜8.5の4つの系列だけで、8.1以前には新しい版としての更新が出ていません。まず自分のサイトがどの版で動いているかを知ることが、守りの第一歩です。確かめるだけなら、費用もかからず、数分で終わります。今回の件の中身はPHPの重大な脆弱性(2026年10月)とはにまとめています。

PHPとは・版とは|ホームページを動かす言葉
PHPは、ホームページの中身をサーバーの上で組み立てるためのプログラムの言葉です。WordPressもPHPで動いています。
W3Techsの2026年10月21日の数字では、サーバー側の言葉が分かるウェブサイトの69.3%がPHPで動いています。WordPressは、世界のウェブサイトの39.6%で使われています。中小企業のホームページの多くも、PHPの上で動いていると考えてよいでしょう。
版の番号は、たとえば「8.3.36」のように3つの数字で表します。
| 数字 | 意味 | 上げるときの手間 |
|---|---|---|
| 8 | 大きな版 | 書き方が大きく変わることがある |
| 8.3 | 系列(サポートの期限はこの単位で決まる) | テーマやプラグインの対応を確かめる |
| 8.3.36 | その系列の中の修正の番号 | 作りは変わらない。修正版が出たらすぐ当てる |
同じ系列の中の更新(8.3.35から8.3.36など)は、弱点や不具合を直すためのものです。系列をまたぐ更新(8.1から8.3など)は、書き方の決まりが変わることがあるので、先に確かめる作業が要ります。
サポート期限の早見表|8.2も年内で終わる
PHPの各版は、出てから2年間は不具合と安全の修正、そのあと2年間は重大な安全の修正だけが出ます。合わせて4年で、そのあとは何も出ません。

| 版(最初の公開) | サポートの期限 | 2026年10月22日の状態 |
|---|---|---|
| 8.5(2025年11月20日公開) | 通常のサポート:2027年12月31日まで 安全の修正:2029年12月31日まで | 通常のサポート中 |
| 8.4(2024年11月21日公開) | 通常のサポート:2026年12月31日まで 安全の修正:2028年12月31日まで | 通常のサポート中 |
| 8.3(2023年11月23日公開) | 通常のサポート:2025年12月31日に終了 安全の修正:2027年12月31日まで | 安全の修正だけ |
| 8.2(2022年12月8日公開) | 通常のサポート:2024年12月31日に終了 安全の修正:2026年12月31日まで | 安全の修正だけ(残り約2か月) |
| 8.1(2021年11月25日公開) | 2025年12月31日に終了 | サポート終了 |
| 8.0(2020年11月26日公開) | 2023年11月26日に終了 | サポート終了 |
| 7.4(2019年11月28日公開) | 2022年11月28日に終了 | サポート終了 |
| 5.6 | 2018年12月31日に終了 | サポート終了 |
2026年10月の脆弱性の修正版は、8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35の4つです。8.2は12月31日まで安全の修正が出ますが、年が明ければ修正は出なくなります。
実際に使われている版を見ると、古い版がまだたくさん残っています。W3Techsの数字から計算すると、PHPで動くサイトのおよそ48.5%が、サポートが終わった版で動いています。PHP 7で動くサイトの73.4%は、2022年11月にサポートが終わった7.4です。

どの版に上げるか|長く使うなら8.4か8.5
これから上げるなら、サポートが長く残る8.4か8.5が安心です。WordPressは、PHP 8.3以上を勧めています。
| 上げる先 | 安全の修正が出る期限 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 8.5 | 2029年12月31日 | テーマとプラグインが対応していて、できるだけ長く使いたい |
| 8.4 | 2028年12月31日 | 8.5に対応していない部品があるが、長めに使いたい |
| 8.3 | 2027年12月31日 | 古い部品が多く、まず一段だけ上げたい |
選ぶときに見るのは、テーマとプラグインがどの版まで対応しているか、使っているサーバー会社がどの版を用意しているか、の2つです。古い版から一気に新しい版へ上げると、直すところが増えることがあります。部品の対応が追いつかないときは、まず8.3まで上げて、あとからもう一段上げる進め方もあります。
移行は、世界でも少しずつ進んでいます。W3Techsの数字では、PHPで動くサイトのうちPHP 8の割合は、2025年10月1日の51.3%から、2026年10月22日には65.3%に増えました。それでも、まだ約3割がPHP 7で動いています。
確かめ方|サーバーの管理画面とWordPressのサイトヘルス
いちばん確かなのは、レンタルサーバーの管理画面です。WordPressのサイトなら、管理画面のサイトヘルスでも分かります。
ConoHa WINGの場合
管理画面で「WING」→「サイト管理」→「サイト設定」→「応用設定」→「PHP設定」と進むと、「PHPバージョン」に今の版が出ます。変えるときは、右の鉛筆の印を押して版を選び、「保存」を押します。
さくらのレンタルサーバの場合
サーバーコントロールパネルで「スクリプト設定」→「言語バージョン設定」と進み、「PHPのバージョン」を選んで「保存する」を押します。ログインは、メールアドレスではなく、初期ドメインか追加したドメインとパスワードで入ります。メールアドレスで入ると、メールの設定しか出てきません。
エックスサーバー・ロリポップ!などの場合
この記事を書いた2026年10月22日は、エックスサーバーとロリポップ!が、PHPの件の予防のために公式サイトや管理画面の一部を止めていて、マニュアルを確かめられませんでした。手順は、各社のマニュアルの「PHPのバージョン」の項目で確かめてください。
WordPressのサイトヘルスで確かめる
WordPressの管理画面で「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」と進み、「サーバー」の欄を開くと、PHPの版が出ます。古いPHPを使っていると、「状態」のタブに、更新が必要だというお知らせが出ます。
管理画面に入れない、どこのサーバーを使っているか分からない、という会社も少なくありません。その場合は、ホームページを作った会社か、サーバーの契約をしている人に聞いてみてください。サーバーの契約の名義と、管理画面に入れる人を控えておくと、今回のような急ぎのときに慌てずに済みます。
上げる前に確かめること|バックアップと対応の確認
版を上げる前に、バックアップを取り、テーマとプラグインが新しい版に対応しているかを確かめます。上げたあとは、表示とフォームを確かめます。
- サイト全体のバックアップを取る:ファイルとデータベースの両方を残します。
- WordPress本体・テーマ・プラグインを最新にする:新しいPHPへの対応は、たいてい新しい版で入ります。
- テーマとプラグインの対応する版を確かめる:配っているページに、動く版が書いてあります。更新が止まっているものは、代わりを探します。
- できれば、テスト用の環境で試す:本番のサイトをいきなり変えずに済みます。
- 版を上げて、表示とフォームを確かめる:トップ、よく見られるページ、お問い合わせの送信を、パソコンとスマホで見ます。アクセスの少ない時間帯に作業すると、万一のときの影響を小さくできます。
- 不具合が出たら、元の版に戻す:戻したうえで、原因の部品を直してから、もう一度上げます。
サーバー会社ごとの注意もあります。ConoHa WINGでは、ドメインごとに版を変えると、.htaccessというファイルに「AddHandler」で始まる行が入り、これを消すと不具合のおそれがあると案内しています。さくらのレンタルサーバは、新しい版が出ても、設定した版はそのままです。提供を終える版は、いちばん近い上の版に変えられると案内しています。サーバー会社がいつか上げてくれる、と思い込まないことが大事です。
古いままの危険と、上げたときの不具合|計画を立てれば防げる
古いままだと新しい弱点が直らず、上げると古い書き方の部品が動かなくなることがあります。どちらも、計画を立てて進めれば防げます。
| 古いままにしたとき | 上げたときに起きやすいこと |
|---|---|
| 新しく見つかった弱点が直らない | 古い書き方のテーマやプラグインが動かない |
| 2026年10月の脆弱性でも、8.1以前には新しい版としての更新が出なかった | 画面が真っ白になる、一部が表示されない |
| サーバー会社が、古い版の提供をやめることがある | お問い合わせフォームが送れなくなることがある |
| WordPressも、サポートが終わった版は危ないとしている | 管理画面に入れなくなることがある |
上げたときの不具合は、バックアップと確認の手順があれば、元に戻して直せます。古いままの危険は、弱点が公表された日から、いつ狙われてもおかしくない状態が続くことです。どちらを選ぶべきかは、はっきりしています。古いWordPressの危険は古いWordPressを放置するリスク、ハッキングの原因はホームページのハッキングの原因にまとめています。

格安HP屋に頼むと|版の確認から更新まで任せられる
格安HP屋は、2026年10月のPHPの脆弱性で、保守管理プランのお客様と、これまでに制作したホームページのすべてを、修正版の公開から翌朝10月22日9時30分までに無償で更新しました。お客様の作業はありませんでした。くわしくはお知らせに書いています。
ふだんの保守は、月額0円で必要なときだけご依頼いただく形が基本です。WordPress本体とプラグインの更新、サーバーのセキュリティの確認、定期的なバックアップ、更新作業(月10回まで)まで任せたい場合は、月額2万円(税込)の保守管理プランがあります。最低契約期間はありません。
いまのサイトが古い版のまま動いていて、上げるとどうなるか分からない、というご相談も受けています。ご相談とお見積もりは無料です。作り直すなら、リニューアル30万円・新規制作25万円(どちらも税込・追加料金なし)で、テンプレートを使わないオリジナルのデザインをお作りします。ご相談はお問い合わせからどうぞ。
まとめ|まず版を知ることから
PHPの版は、サーバーの管理画面かWordPressのサイトヘルスで確かめられます。8.1以前ならサポートが終わっていて、8.2も2026年12月31日で終わります。
- PHPの各版のサポートは、通常2年と安全の修正2年の、合わせて4年
- 8.5は2029年末、8.4は2028年末、8.3は2027年末まで安全の修正が出る
- PHPで動くサイトの約半分(計算で48.5%)が、サポートが終わった版で動いている
- 上げる前に、バックアップと、テーマ・プラグインの対応を確かめる
- サーバー会社がいつか上げてくれる、と思い込まない
出典:PHP公式「Supported Versions」、PHP公式「Unsupported Branches」、PHP公式のお知らせ(2026年10月21日)、W3Techs(2026年10月21日)、W3Techs WordPress(2026年10月22日)、ConoHa WING サポート「PHPの設定をする」、さくらのサポート情報「PHPのバージョンを変更したい」、さくらのサポート情報「PHPの提供ポリシーを知りたい」、WordPress.org「Site Health screen」、WordPress.org「Requirements」。いずれも2026年10月22日に確認。
よくあるご質問
気になる質問を
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PHPのバージョンは、どこを見れば分かりますか?
いま使うなら、どの版がいいですか?
8.2を使っています。すぐに上げたほうがいいですか?
版を上げると、サイトが壊れることはありますか?
サポートが終わった版を使い続けると、どうなりますか?
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